福厳寺 (湖南省)

福厳寺 (ふくごんじ)

福厳寺は、中華人民共和国湖南省衡陽市南嶽区に位置する仏教寺院です。その歴史は古く、南朝陳の光大元年（567年）に創建されました。創建当初は般若寺、または般若禅寺とも呼ばれていました。

歴史

福厳寺の開山祖師は、慧思（えし、515年-577年）です。彼は天台宗の重要な祖師の一人として知られています。

唐の時代、貞観年間に太宗李世民から御本ヴァン経50巻が寺に寄贈され、収蔵されました。先天2年（713年）には、南嶽懐譲（なんがくえじょう）がこの寺に住みました。南嶽懐譲は、禅宗の重要な僧侶であり、馬祖道一（ばそどういつ）を弟子に持ちました。

北宋の太平興国年間（976年-984年）に、寺は「福厳寺」と改称されました。その後も寺は維持され、清の同治9年（1870年）には大規模な重修が行われました。

しかし、20世紀の文化大革命（1966年-1976年）の時期に、福厳寺は大きな被害を受けました。紅衛兵によって寺廟などの宗教施設が徹底的に破壊され、寺内にあった文化財は失われました。

1983年、福厳寺は中華人民共和国国務院によって漢族地区仏教全国重点寺院に認定されました。これは、中国における仏教の重要な寺院として認められたことを意味します。1986年には、仏像開眼式が行われ、寺院の再建と復興が進められました。

伽藍

福厳寺の伽藍配置は以下の通りです。

山們（さんもん）：寺の正門
岳神殿（がくしんでん）
大雄宝殿（だいゆうほうでん）：本堂。本尊を安置する
方丈室（ほうじょうしつ）：住職の居室
法堂（はっとう）：説法や儀式を行う
蔵経楼（ぞうきょうろう）：経典を収蔵する
祖堂（そどう）：歴代住職を祀る
禅堂（ぜんどう）：座禅を行う
華厳閣（けごんかく）

主な住僧

福厳寺には、以下の著名な僧侶が住しました。

慧思（えし）:福厳寺の開山祖師
南嶽懐譲（なんがくえじょう）:禅宗の僧侶
馬祖道一（ばそどういつ）:南嶽懐譲の弟子
審承（しんしょう）
良雅（りょうが）
楚圓（そえん）
保宗（ほそう）
慈感（じかん）
文演（ぶんえん）
弘儲（こうちょ）
淡雲（たんうん）
玄妙（げんみょう）
海岸（かいがん）
* 釈大岳（しゃくだいがく）

福厳寺は、中国仏教の歴史において重要な役割を果たしてきた寺院であり、現在も多くの参拝者が訪れています。

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