福島交通7000系電車

福島交通7000系電車は、飯坂線の1500Vへの昇圧に伴い、それまで使用されていた車両を置き換えるために、東京急行電鉄（現：東急電鉄）から譲渡された通勤形電車です。

概要

種車は東急7000系の中間電動車であるデハ7100形で、大半が東洋電機製造製の電装品を搭載した車両（東洋車）を改造したものです。制御方式は電動カム軸式抵抗制御、台車はオリジナルのパイオニアⅢ形台車が使用されています。

中間電動車を種車としているため、先頭車には新たに運転台が設置されました。その形状は、東急7000系を譲り受けた他社の改造先頭車とほぼ同様ですが、尾灯が角型である点が異なります（他社の車両は丸型）。

2両編成3本（7101+7202、7103+7204、7105+7206）には、床置式冷房装置が搭載されており、形式もデハ017100形+デハ017200形として区別されています。

編成

3両編成は、平日朝ラッシュ時のみの運転で使用されていました。それ以外の時間帯と土曜・休日は、基本的に2両編成で運転されていましたが、運用上の都合で2両編成が使用できない場合には、夕方に3両編成が使用されることもありました。

引退

福島交通では、7000系の後継車両として、2016年10月から1000系電車の導入を開始しました。これにより、7000系は2018年8月末にデハ7109＋デハ7210が引退したのを皮切りに、順次置き換えが進められました。

そして2019年3月31日、デハ7101＋デハ7202のラストランをもって定期営業運転を終了しました。

保存

定期運用終了後、デハ7101＋デハ7202は鉄道イベントや貸切列車などで活用されていましたが、曽根田駅の改装に伴い、同駅の休憩所として整備されることになりました。2022年に曽根田駅へ移動し、2023年4月29日から休憩所「お休み処ナナセン」として一般公開されています。

車両番号の変遷
デハ7100形
デハ017100形
デハ7200形
デハ017200形

関連項目
弘南鉄道7000系電車
北陸鉄道7000系電車
水間鉄道7000系電車
秩父鉄道2000系電車
* 東急7700系電車

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