福島県道36号小野富岡線

福島県道36号小野富岡線

福島県道36号小野富岡線は、福島県田村郡小野町から双葉郡富岡町に至る主要地方道であり、阿武隈高地を東西に横断する幹線道路です。この路線は、福島県が策定した「ふくしま再生復興道路」の一翼を担い、福島県道42号あぶくま高原道路を介して中通り地方南部と相双地方を結ぶ重要な役割を果たしています。

概要

小野富岡線は、田村郡小野町を起点とし、田村市、いわき市、双葉郡川内村を経由して双葉郡富岡町に至ります。総延長は約50.8km、実延長は約47.0kmです。路線の大部分は山間部を通過し、複雑な地形に対応するため、多くのトンネルや橋梁が建設されています。

歴史

小野富岡線の歴史は、1976年（昭和51年）に主要地方道として指定されたことに始まります。当時は、複数の県道の一部を統合する形で路線が構成されました。その後、1993年（平成5年）に改めて主要地方道として指定されています。

近年では、道路改良事業が積極的に進められており、2002年（平成14年）には滝川工区が開通しました。また、2015年（平成27年）にはいわき市川前町に吉間田工区が開通し、2021年（令和3年）には小白井工区が開通するなど、バイパス道路の整備が進んでいます。2024年（令和6年）には広瀬工区が開通し、起点と経路が変更されています。

福島第一原子力発電所事故の影響

2011年（平成23年）の福島第一原子力発電所事故発生後、小野富岡線の一部区間は警戒区域に指定され、通行止めとなりました。しかし、避難区域の見直しや除染作業の進展に伴い、段階的に通行止めが解除され、2014年（平成26年）9月15日には全線で一般車両の通行が可能となりました。ただし、事故直後は歩行者、自転車、二輪車の通行が禁止されていましたが、2020年（令和2年）3月4日には帰還困難区域の一部避難指示解除に伴い、二輪車の通行制限も解除されています。

路線状況

小野富岡線は、以下の路線と重複しています。

福島県道19号船引大越小野線（田村郡小野町 - 田村市滝根町）
福島県道66号小名浜小野線（田村郡小野町内）
福島県道145号吉間田滝根線（田村郡小野町 - いわき市川前町）
福島県道287号上川内川前線（いわき市川前町 - 双葉郡川内村）
国道399号（双葉郡川内村内）

バイパス・新道

広瀬工区
小白井工区（いわき市）
吉間田工区（いわき市）
西ノ内工区（双葉郡川内村）
五枚沢工区（双葉郡川内村）
滝川工区（双葉郡富岡町）
高津戸工区（双葉郡富岡町）

道路施設

小野富岡線には、多数のトンネルと橋梁が存在します。これらの施設は、山間部の地形に対応し、安全で円滑な交通を確保するために重要な役割を果たしています。

トンネル

割山トンネル
鍋倉トンネル
滝川トンネル
くぬぎトンネル
けやきトンネル
余市ケ平トンネル
大倉トンネル
麓山トンネル
ちゅうかトンネル
八反田トンネル
矢大臣山トンネル

橋梁

こまち大橋
滝根インター橋
中谷地橋
貝谷大橋
矢大臣橋
吉間田大橋
上吉間田橋
千翁橋
田ノ入2号橋
田ノ入3号橋
田ノ入4号橋
鍋倉大橋
新田吾沢橋
毛戸橋
片倉大橋
男滝橋
瀧海大橋
川田橋

地理

小野富岡線は、以下の自治体を通過します。

田村郡小野町
田村市
いわき市
双葉郡川内村
双葉郡富岡町

接続する道路

小野富岡線は、以下の道路と接続しています。

国道349号
福島県道13号小野田母神線
福島県道66号小名浜小野線
福島県道65号小野郡山線
福島県道41号小野四倉線
福島県道19号船引大越小野線
福島県道145号吉間田滝根線
福島県道359号神俣停車場川前線
福島県道287号上川内川前線
国道399号
福島県道35号いわき浪江線
福島県道112号富岡大越線
E6常磐自動車道常磐富岡IC
国道6号

沿線施設

小野富岡線の沿線には、以下の施設があります。

川内村役場
川内郵便局
すわの杜公園
荻ダム
滝川ダム
JR常磐線夜ノ森駅

関連項目

* 福島県の県道一覧

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