福島県道50号浪江三春線

福島県道50号浪江三春線は、福島県の双葉郡浪江町から田村郡三春町へと至る、重要な役割を担う県道です。

路線概要

起点: 双葉郡浪江町川房字大柿
終点: 田村郡三春町熊耳字大明竹
総延長: 41.852km
実延長: 39.132km

浪江町の西部に位置する大柿ダムの上流域を起点とし、阿武隈高地を南西方向に横断して三春町へと続いています。この路線は、国道288号や福島県道49号浪江三春線と連携し、県中地方の中心都市である郡山市と、相双地方の中心都市である南相馬市原町区を結ぶ重要な役割を担っています。

歴史

1982年4月1日：建設省告示第935号により、県道川房三春線が主要地方道浪江三春線として指定。
1983年1月11日：福島県によって県道路線に認定。
1993年5月11日：建設省から、県道浪江三春線が浪江三春線として主要地方道に指定。

路線状況

この路線は、以下の区間で他の道路と重複しています。

国道399号：双葉郡葛尾村落合字西ノ内地内
国道349号：田村市船引町新舘字軽井沢 - 同市船引町門鹿字荒屋敷
福島県道119号本宮常葉線：田村市船引町門鹿字高屋敷 - 同市船引町門鹿字中内（国道349号重用区間内）

道路施設

沿線には、以下の橋梁などの道路施設があります。

栃ノ木橋：全長18.0m、浪江町川房字大柿に位置し、小出谷川支流の沢を渡ります。2000年度に架け替えられました。
北沢橋：全長9.5m、浪江町大柿にて小出谷川支流を渡ります。1998年に線形改良と拡幅のため架け替えられました。
落合橋：全長13.5m、葛尾村落合字落合にて広谷地川を渡ります。1984年竣工。
石沢橋：全長24.4m、田村市船引町石沢にて移川を渡ります。1997年に架け替えられました。
軽井沢橋：全長33.89m、田村市船引町新舘にて移川を渡ります。1984年に架け替えられました。

福島第一原発事故の影響

2011年の福島第一原子力発電所事故後、警戒区域に指定されたため、一部区間が通行止めとなりました。その後、除染作業により放射線量が低下し、2018年4月19日に通行規制が解除され、二輪車と歩行者を除き、通行証なしで通行可能となりました。

地理

この路線は、以下の自治体を通過します。

双葉郡浪江町
双葉郡葛尾村
田村市
田村郡三春町

三春町の庄司地区から要田地区にかけては、田村市との境界が複雑に入り組んでいるため、何度も市町境を越える区間があります。

交差する道路

国道114号
福島県道253号落合浪江線
国道399号
福島県道154号常葉野川線
福島県道364号上移常葉線
福島県道303号石沢荻田線
国道349号
福島県道119号本宮常葉線
福島県道299号実沢要田線
国道288号

沿線施設

葛尾村立葛尾小学校
田村市立緑小学校
田村市立瀬川小学校
田村市立要田小学校
磐越東線（ゆうゆうあぶくまライン）要田駅

福島県道50号浪江三春線は、地域の交通を支える重要な役割を担うとともに、福島県の復興の過程を象徴する路線でもあります。

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