福田明彦

福田明彦：プロレスを支え続けたレフェリーの情熱

福田明彦は、1964年1月14日生まれ、日本のプロレス界で活躍した元レフェリーです。そのキャリアは、単なるレフェリーという枠を超え、プロレスを愛し、支え続けた情熱的な人生でした。

プロレスとの出会い

福田がプロレスに魅せられたのは、小学生の頃に父親の影響で全日本プロレスを観戦したことがきっかけでした。特に、1977年の世界オープンタッグ選手権でのザ・ファンクス対ブッチャー&シーク戦は、彼の心に深く刻まれました。また、三沢光晴のデビュー戦を生で観戦したことも、彼のプロレス人生に大きな影響を与えたと言えるでしょう。

リングスタッフからレフェリーへ

前橋育英高校時代から、福田は全日本プロレスのリングスタッフとして活動を始めます。当初はカメラマンとしてプロレスに関わることを考えていましたが、1982年に専門学校を中退し、全日本プロレスのリングスタッフのアルバイトとして巡業に参加するようになりました。1983年1月には正式に入社し、リング設営や売店販売、音響などを担当しました。

1987年、ジャパン[[プロレス]]勢の離脱に伴い、レフェリーが不足した際、ジャイアント馬場にレフェリー転向を打診されます。和田京平の勧めもあり、福田はこれを受け入れ、同日、渕正信対川田利明戦でレフェリーデビューを果たしました。

プロレスリング・ノアでの活躍

2000年、三沢光晴らと共に全日本プロレスを離脱し、プロレスリング・ノアの旗揚げに参加。レフェリーとしてだけでなく、三沢の秘書も8年間兼務しました。2012年には、レフェリー25周年記念セレモニーが開催され、実父と田上明社長から花束が贈られました。

ノア所属のレフェリーの中では最もキャリアが長く、主にセミファイナルを担当。巡業部長としても活躍し、選手バスの運転、グッズ売店の責任者、リングスタッフの補助など、多岐にわたる業務をこなしました。2022年4月、35年間務めたレフェリーを引退しましたが、現在もスタッフとしてノアに在籍し、プロレス界を支え続けています。

舞台裏での奮闘とエピソード

全日本プロレスのリングスタッフ時代、福田はテレビ放映時以外の音響を担当していました。放送室がない会場では、リングアナウンサーからマイクを借りてラジカセのスピーカーにマイクを当て、入場テーマ曲を流していました。特にスタン・ハンセンの入場時には苦労し、3回目でようやく登場できたこともあったそうです。

また、本田多聞対池田大輔戦をレフェリーした際、池田にしがみつかれて投げつけられ、首を強打。この時の後遺症が今も残っているそうです。

プロレスへの情熱

福田明彦は、レフェリーとしてだけでなく、リングスタッフ、秘書、運転手など、様々な立場でプロレスに携わってきました。その根底には、プロレスへの深い愛情と、常にプロレス界を支えたいという強い思いがありました。彼の行動は、プロレスを愛するすべての人々に感動と勇気を与え続けています。

引退後も、その情熱は衰えることなく、プロレス界の発展に貢献しています。福田明彦のプロレス人生は、まさに「プロレスを愛し、プロレスに愛された男」と言えるでしょう。

もう一度検索