スタン・ハンセン

スタン・ハンセン

スタン・ハンセン（Stan Hansen、本名：John Stanley Hansen II、1949年8月29日生まれ）は、米国出身の元プロレスラーで、特に日本のプロレス界での成功が際立っています。テキサス州ノックスシティ出身で、デンマーク系アメリカ人です。ハンセンは、ウエスタン・ラリアットをはじめとした圧倒的なファイトスタイルで知られ、これが彼のプロレスキャリアの際立った特徴となっています。

来歴

出生から来日まで

ハンセンはウエスト・テキサス州立大学を卒業後、プロフットボール界に進出し、ボルティモア・コルツやサンディエゴ・チャージャーズでの経験を積みましたが、最終的には解雇。その後、故郷の学校で教員として働いていましたが、フットボール仲間のテリー・ファンクからプロレスに誘われ、1973年にアマリロ地区で正式にデビューを果たしました。若手時代には、名レスラーのジャンボ鶴田やボブ・バックランドとも出会い、彼らと共にキャリアを積んでいきました。

その後、フロリダやミッドサウス地区でキャリアを展開し、1974年にはUSタッグ王座を獲得し、ついに名声を高めていくことになります。1976年にはWWWFに登場し、ブルーノ・サンマルチノとの対戦での事件をきっかけに注目を浴びることになります。この試合では、ハンセンがサンマルチノの首を骨折させるという誤解が広がり、彼の名前がヒールとして広まりました。

来日後の成功

1975年にハンセンは初めて日本の全日本プロレスに参戦します。新人ながらもその試合は評価され、ジャイアント馬場からも「良い試合をした」と賞賛を受けました。その後、1977年から新日本プロレスに移籍し、アントニオ猪木のライバルとして名を馳せます。特に1980年9月25日の広島では、猪木に対するラリアットの攻防が話題となり、ハンセンは新日本のトップ外国人レスラーとなりました。

1981年には、全日本プロレスへの引き抜きが決まり、同団体での成功を収めました。ハンセンは全日本で多くのタイトルを獲得し、他のレスラーとのパートナーシップでも成果を挙げました。特にブルーザー・ブロディとのコンビは「ミラクルパワーコンビ」として称賛され、数多くの試合で観客を魅了しました。

特徴とスタイル

ハンセンのプロレススタイルは、強烈なパワーファイトが特徴で、ウエスタン・ラリアットは彼の代名詞とも言える技です。これを用いることで、多くの対戦相手を秒殺してきました。また、試合中は絶えず動き回り、観客を魅了する存在でした。対戦相手に受ける攻撃の痛みを感じさせず、攻撃的かつスピーディーな戦いを展開することで、彼の真の強さを示しました。

引退後の活動

ハンセンは2000年に引退を表明しますが、その後も日本のプロレス界に深く関与し、全日本プロレスではPWF会長を務めました。引退後は故郷に戻り、地元の少年たちにスポーツを教えるなど、身近な存在としての生活を送っていました。

2022年、彼は再び日本を訪れ、全日本プロレスの50周年記念興行に参加するなど、今もなお多くのファンから愛されています。

まとめ

スタン・ハンセンは、プロレス界における巨星的存在であり、数々の記録と伝説を残してきました。彼のキャリアは、その魅力的なパフォーマンスと特異なスタイルの数々によって、今も様々な形で語り継がれています。強さとカリスマ性を兼ね備えたハンセンは、間違いなくプロレスの歴史に名を刻んだ存在です。

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