福田淳一

福田淳一の経歴と人物像

福田淳一（ふくだ じゅんいち）は、1959年10月18日生まれの日本の財務官僚、弁護士です。岡山県出身で、神奈川県立湘南高等学校を経て東京大学法学部を卒業しました。大学在学中に旧司法試験に合格し、1982年に大蔵省に入省しました。

大蔵省・財務省でのキャリア

福田氏は大蔵省入省後、主計局総務課に配属され、以降、主税局、主計局を中心にキャリアを重ねました。主計局では、予算編成や財政政策を担当し、大臣官房では総合政策課長などを歴任。2015年には主計局長に就任しました。

2017年には、財務省の事務次官に就任し、財務官僚のトップに上り詰めました。在任中には、森友学園問題に関する国会答弁で、佐川宣寿国税庁長官の聴取を行ったことでも知られています。

セクハラ疑惑と辞任

2018年4月、複数の女性記者に対するセクハラ疑惑が週刊誌で報じられました。報道によると、福田氏は取材中の女性記者に対し、不適切な発言を繰り返していたとされています。この報道を受け、麻生太郎財務大臣から訓戒処分を受け、その後、辞任を申し出て、閣議で了承されました。

財務省は、このセクハラ疑惑について調査を行い、十分な反論・反証がなされていないとして、福田氏の行為を認定し、減給20%・6ヶ月の懲戒処分相当と発表しました。

弁護士への転身と現在

財務省を退官後、福田氏は弁護士資格を取得し、2021年には弁護士登録を行いました。現在は、弁護士法人瓜生・糸賀法律事務所の特別顧問やSBIホールディングスの取締役を務めています。また、SBI大学院大学の委託講師として、「経済政策の理論と実際」や「財政と社会保障の理論と実際」の科目を担当しています。

人物

福田氏は、大蔵省入省同期には、片山さつき（自民党参議院議員）、迫田英典（元国税庁長官）、佐川宣寿（元国税庁長官）など、後に各界で活躍する人材が多くいました。入省当時は、多様な人材が採用された一方、自殺者や不祥事を起こす者もおり、当時の秘書課長は「人間の評価っていうのは難しいな」と述懐しています。福田氏は、佐川氏とともに将来の次官候補と目されていました。

妻は高石邦男元文部事務次官の娘で、篠沢恭助の紹介で見合い結婚したとされています。

セクハラ報道の詳細

2018年4月、週刊新潮は、福田氏がテレビ朝日の女性記者に対し、セクハラ発言を繰り返したとする記事を掲載し、その際の音声データも公開しました。記事によれば、福田氏は飲食店内で、記者に対し、「今日ね…抱きしめていい？」、「胸触っていい？(おっぱい触っていい？)」、「ホテル行こうよ」といった発言を繰り返したとされています。

この報道を受け、財務省は調査を行いましたが、福田氏が十分な反論をしなかったことを理由にセクハラ行為があったと認定しました。この問題は、＃MeToo運動とも関連して、社会的な関心を集めました。

関連項目

#MeToo
森友学園問題

福田淳一氏は、そのキャリアの中で、日本の財政政策の中枢を担ってきましたが、セクハラ問題によってそのキャリアに大きな傷を残すことになりました。しかし、弁護士として新たな道を歩み始め、現在も多方面で活躍しています。

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