日本基督教連盟

日本基督教連盟とは

日本基督教連盟は、日本のキリスト教における教会合同運動の中核を担った団体です。1923年に関東大震災の直後に設立され、国内外の様々な教派の連携を促進することを目的としていました。設立当初は、エキュメニズム（キリスト教の教会一致運動）を「教会合同」と呼んでいました。

歴史

日本におけるキリスト教の合同運動は、1878年に始まった全国基督教信徒大親睦会に遡ります。その後、1884年には基督教徒福音同盟として組織化され、1911年には8つの教派が合同して日本基督教会同盟が創立されました。これらの動きは、海外の世界教会運動の影響を受け、関東大震災後の混乱の中で、1923年11月に基督教連盟の設立へと結実しました。

連盟設立時には、鵜崎庚午郎が総会議長に選出され、常議員会や伝道、教育、文学、社会、国際親善の各部門が設置されました。初代常議員会会長には千葉勇五郎、総幹事には宮崎小八郎が就任し、機関紙として『聯盟時報』と『基督教年鑑』を発刊しました。連盟は、関東大震災の復興支援や全国的なキリスト教化運動を推進しました。

1928年には海老沢亮が総主事に就任し、1929年の協議会では賀川豊彦がエルサレム会議の精神を継承する「神の国運動」を提唱しました。富田満が委員長に、海老沢亮が総主事に就任し、この運動を推進しました。

しかし、1937年7月22日には「時局に関する宣言」を発表し、日本の国策に協力する姿勢を表明しました。1938年には、富田が政府の命によりソウルに派遣され、朝鮮の牧師たちに神社参拝を勧めるなど、国家との協調を深めました。

日本基督教連盟は、合同教会の設立を目指し「合同基礎案」を作成しましたが、1941年6月、富田や海老沢を指導者とする日本基督教団の設立により、その目的は達成され、連盟は発展的に解消しました。その後、カトリック教会、ギリシア正教会、その他の宗教団体との連絡機関として、日本基督教連合会が残りました。

戦後には、小崎道雄を議長として日本キリスト教協議会が発足し、富田は引き続き幹部としてエキュメニカル運動を指導しました。

主な参加団体

日本基督教会
日本組合基督教会
日本メソヂスト教会
日本キリスト教青年会
日本キリスト教女子青年会
日本日曜学校協会

関連事項

日本キリスト教協議会
日本基督教団
* 千葉勇五郎

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