私というパズル

『私というパズル』（原題: Pieces of a Woman）は、2021年に公開されたカナダ・ハンガリー・アメリカ合作のドラマ映画です。コルネル・ムンドルッツォが監督を務め、ヴァネッサ・カービーが主演を務めました。カービーは本作での演技が非常に高く評価され、第77回ヴェネツィア国際映画祭で女優賞を受賞、アカデミー主演女優賞にもノミネートされました。

あらすじ

舞台はボストン。マーサは出産を間近に控え、自宅出産を望んでいました。夫のショーンは懸命に彼女をサポートしますが、予期せぬ事態が起こり、赤ちゃんは死産となってしまいます。深い悲しみに打ちひしがれた2人でしたが、その悲しみを共有することができず、夫婦関係に亀裂が生じ始めます。

さらに、マーサの母親であるエリザベスは、助産師のイヴを告訴し、責任を追及すべきだと主張。マーサを強引に訴訟の場に引きずり出します。本作は、マーサが死産の悲しみ、夫との関係、母親との確執、そして助産師との向き合いを通して、ゆっくりと自己を取り戻していく過程を描いています。

キャスト

マーサ・ワイス：ヴァネッサ・カービー
ショーン・カーソン：シャイア・ラブーフ
エリザベス・ワイス：エレン・バースティン
イヴ・ウッドワード：モリー・パーカー
スザンヌ：サラ・スヌーク
アニータ・ワイス：イライザ・シュレシンガー
* クリス：ベニー・サフディ

製作の背景

2019年10月、コルネル・ムンドルッツォ監督の新作にヴァネッサ・カービーとシャイア・ラブーフが出演することが発表されました。その後、ジミー・フェイルズ、エレン・バースティン、モリー・パーカー、イライザ・シュレシンガーといった実力派俳優が次々とキャスティングされました。主要撮影はカナダのモントリオールで行われ、2020年1月にはサラ・スヌークとベニー・サフディが加わりました。音楽はハワード・ショアが担当し、2021年1月8日にサウンドトラックが発売されました。

公開と評価

本作は、2020年9月4日に第77回ヴェネツィア国際映画祭でプレミア上映され、その後、第45回トロント国際映画祭でも上映されました。Netflixが全世界配信権を獲得し、同年11月17日にオフィシャルトレーラーが公開されました。

批評家からの評価は非常に高く、Rotten Tomatoesでは批評家支持率80%、Metacriticでは加重平均値69/100を獲得しています。特に、ヴァネッサ・カービーの演技は絶賛され、死産の悲しみを痛切に表現していると評価されました。

この映画は、喪失、悲しみ、そして再生という普遍的なテーマを扱い、観る者の心に深く響く作品となっています。

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