私をおいて旅立たないで

「私をおいて旅立たないで」（仏: Ne partez pas sans moi、英: Don't Leave Without Me）は、セリーヌ・ディオンが歌い、1988年のユーロビジョン・ソング・コンテストで優勝を果たした楽曲です。1988年5月6日にヨーロッパ圏でシングルとしてリリースされ、ディオンはこの曲をユーロビジョンのテレビ中継で世界各国の6億人以上の視聴者に向けて歌唱しました。

元々はアンコニトのアルバムに収録されていた楽曲で、セリーヌ・ディオンは1988年のユーロビジョンスイス予選で見事1位を獲得しました。アイルランドのダブリンで開催された本大会では、イギリス代表のスコット・フィッツジェラルドとの間で激しい接戦を繰り広げ、最終的にはわずか1点差でスイス代表として2度目の優勝を飾りました。この優勝は、ディオンのキャリアにおいて重要なターニングポイントとなりました。

シングルカット版は発売からわずか2日間で20万枚を売り上げ、最終的には合計30万枚のセールスを記録する大ヒットとなりました。当時の音楽業界では珍しく、この楽曲のためにミュージックビデオも制作され、プロモーションに力が入れられました。

この楽曲はフランス語版の他にドイツ語版もレコーディングされ、ドイツ国内では「ハンド・イン・ハンド」（Hand in Hand）というタイトルでリリースされました。異なる言語でのリリースは、この楽曲の国際的な人気をさらに高める要因となりました。2004年2月3日には、日本限定で発売されたディオンの初期フランス語楽曲を集めたベストアルバム『ラヴ・バラード・ベスト・セレクション』にも収録され、再び注目を集めました。

楽曲の構成は、ヘ長調（F）から変ト長調（G♭）への転調が含まれており、ドラマチックな展開が特徴です。

収録曲:

ヨーロッパ版7インチシングル
1. 「私をおいて旅立たないで」 – 3:07
2. 「私をおいて旅立たないで」（インストゥルメンタル） – 3:07

ドイツ版7インチシングル
1. 「ハンド・イン・ハンド」 – 3:07
2. 「ハンド・イン・ハンド」（インストゥルメンタル） – 3:07

この楽曲は、セリーヌ・ディオンの初期の代表作として、またユーロビジョンの歴史においても重要な一曲として、長く記憶されています。

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