秋田県厚生農業協同組合連合会

秋田県厚生農業協同組合連合会（JA秋田厚生連）について

秋田県厚生農業協同組合連合会（JA秋田厚生連）は、秋田県秋田市に本部を置く農業協同組合連合会です。県内において9つの病院と4つの診療所を運営するほか、農村医学研究所や訪問看護ステーション、居宅介護支援事業所なども展開しており、地域医療を支える重要な役割を担っています。

概要

JA秋田厚生連は、秋田県内の医療機関において、県立病院と同等の医療を提供しています。県内には県立の医療機関が限られているため、JA秋田厚生連の各病院は地域医療において不可欠な存在です。しかし、診療報酬改定や医師不足の影響を受け、2006年度から2年連続で赤字に陥りました。この状況を打開するため、2009年には秋田県からの助成金を受け、経営体制の見直しが行われました。元県生活福祉部長が理事長に就任し、理事も大幅に入れ替えられました。さらに県職員の派遣を受け入れるなど、県との連携を強化し、経営改善計画を策定・提出しました。これにより、長年の懸案であった仙北組合総合病院（現：大曲厚生医療センター）の改築や、老朽化と医師不足で一時廃止が検討された湖東総合病院（現：湖東厚生病院）の新病棟建設などの施策が推進されました。2014年には第二期経営改善計画を策定し、2017年には医療介護総合確保推進法の施行を踏まえ、経営基盤の強化を図るための計画改定も行われました。

沿革

JA秋田厚生連の歴史は、1932年に設立された有限責任秋田医療利用組合に遡ります。以下に主な沿革をまとめます。

1932年：有限責任秋田医療利用組合が設立され、秋田市に病院を開設。
1933年：平鹿、山本、五城目、由利の各医療購買利用組合が設立され、それぞれ病院を開設。
1934年：雄勝、仙北、鹿角の各医療購買利用組合が設立され、それぞれ病院を開設。
1936年：秋田医療利用組合の病院が秋田組合病院に改称。
1938年：有限責任秋田医療利用組合が保証責任秋田医療購買利用組合連合会に改組。
1938年～1941年：各地区の広区域医療購買利用組合が郡連合会に改組。
1942年：各郡医療購買利用組合連合会が保証責任秋田県信販購利組合連合会に統合。
1943年：秋田県農業会に移管。
1944年：県農業会が町立鷹巣病院を買収し、北秋中央病院を開設。
1945年：秋田組合病院を県立女子医学専門学校附属病院に寄付、代替病院として新たに秋田組合病院を開設。
1948年：秋田県厚生農業協同組合連合会が設立。県農業会の医療施設を引き継ぎ事業を開始。
1951年：厚生省より公的医療機関の指定を受ける。農協再建整備法の適用を受け、再建整備5カ年計画を策定。
1953年：秋田県農村医学会発足。
1965年：秋田組合病院を秋田組合総合病院に改称。
1967年：農村医学研究所を開設（平鹿）。
1968年：湖東総合病院が八郎潟町に移転。
1973年：秋田県より地域センター病院の指定を受ける。
1981年～1982年：由利、平鹿が臨床研修病院に指定。
1989年：山本組合総合病院が新築移転。
1994年：由利組合総合病院が新築移転。
2000年：秋田組合総合病院が新築移転。
2003年～2004年：秋田、仙北、雄勝、鹿角、北秋、山本、湖東が臨床研修病院に指定。
2005年：雄勝中央病院が新築移転。
2007年～2009年：由利、仙北、平鹿、山本、雄勝、秋田が地域がん診療連携拠点病院に指定。
2010年：北秋中央病院が閉院、北[[秋田市]]民病院の運営を開始。かづの厚生病院が開院。
2014年：秋田組合総合病院が秋田厚生医療センターに名称変更。湖東厚生病院、大曲厚生医療センターが開院。
2015年：山本組合総合病院が能代厚生医療センターに名称変更。

現在の運営病院

JA秋田厚生連は、以下の病院を運営しています。

かづの厚生病院：秋田県災害拠点病院（鹿角）
北[[秋田市]]民病院（指定管理者を受託）：秋田県災害拠点病院（北秋田）
能代厚生医療センター：秋田県災害拠点病院（能代・山本）
湖東厚生病院：秋田県災害拠点病院（潟上）
秋田厚生医療センター：秋田県災害拠点病院（秋田周辺）
由利組合総合病院：秋田県災害拠点病院（由利本荘・にかほ）
大曲厚生医療センター：秋田県災害拠点病院（大仙・仙北）
平鹿総合病院：秋田県災害拠点病院（横手）
雄勝中央病院：秋田県災害拠点病院（湯沢・雄勝）

JA秋田厚生連は、地域医療の発展に貢献するため、今後も尽力していくことでしょう。

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