秘密のデカちゃん

秘密のデカちゃん

『秘密のデカちゃん』は、1981年4月から1982年1月までTBS系列で放送されたコメディタッチの刑事ドラマであり、大映テレビが制作した作品です。全30話のエピソードで、放送は毎週水曜日の20:00から20:54までの約54分間にわたりました。この番組は、大映テレビがかつて製作したヒット作『噂の刑事トミーとマツ』の一時休止期間に放送されたインターバル作品として位置づけられています。

番組の概要

『秘密のデカちゃん』のストーリーは、主人公である男女の刑事が夫婦であるにも関わらず、それを隠し通すというドキドキの展開が魅力の一つです。主人公の刑事・日暮庄助と婦人警官・日暮祥子は、周囲には表向きは父娘として接していますが、実際には夫婦という複雑な関係にあります。この設定は、過去に放送された『おくさまは18歳』を思わせる要素があり、男女間の恋愛模様も物語の魅力を引き立てています。

最終回では、登場人物たちによって続編の可能性が示唆されましたが、結局のところその後の続編制作は実現しませんでした。この作品は、一つの時代を代表するコメディドラマとして、多くの視聴者から愛されました。

ストーリーの詳細

物語は、日暮庄助と日暮祥子が朝日警察署で共に働きながら展開します。庄助は平凡な中年刑事であり、その捜査手法は堅実で丁寧です。祥子は、庄助の養女として警察学校を卒業したばかりの新人婦警です。二人の関係は、祥子の実父が若い時に詐欺事件に巻き込まれて亡くなった後に結ばれるという切ない背景を持っています。実父が自分が亡くなる際に囁いた言葉を庄助が受け止めたことから、二人は結婚することになったのです。

ドラマの中では、庄助と祥子の周囲には様々な独身男性刑事や婦警が登場し、彼らは庄助や祥子にアプローチをかけます。特に祥子はその美貌から、独身刑事たちから積極的にアプローチを受けつつ、その中で自らの感情を大切にしています。

主要登場人物

• - 日暮庄助（演：石立鉄男）

平凡ながら優しさを持ち合わせた中年刑事。周囲に軽んじられながらも、その真面目さが多くの女性に好かれています。

• - 日暮祥子（演：大場久美子）

若く美人の婦警で、庄助の実の妻であり養子でもあります。彼女の強引さと魅力は、物語に色を添えています。

• - 夏井刑事（演：秋野太作）、秋葉刑事（演：鈴木ヒロミツ）、春野刑事（演：岡本達哉）、小川刑事（演：宅麻伸）

朝日警察署で庄助と共に働く同僚たち。

• - 丘小百合婦警（演：由紀さおり）

庄助に恋する婦警で、積極的なアピールをしています。

• - 松岡刑事課長（演：峰岸徹）

本庁からの転属ながら、庄助や刑事たちに対して高圧的な態度を取ります。

• - 大川奈々子（演：岡まゆみ）

庄助に好意を寄せる嘱託医です。

• - 旭日奈大造（演：名古屋章）

声高に二人の関係を反対する署長。

このドラマは、登場人物それぞれの人間ドラマとともに、軽快なコメディ要素が織り交ぜられたストーリー展開で視聴者を魅了しました。撮影は東京都の多摩地域で行われ、多くのシーンでリアルな警察署の雰囲気を再現しています。

今日においても、再放送が行われるなど、一定の人気を持ち続けており、『秘密のデカちゃん』は日本の刑事ドラマの中でも特に記憶に残る作品となっています。

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