秘密捜査官オハラとは？意味をやさしく解説

秘密捜査官オハラ

『秘密捜査官オハラ』（O'Hara, U.S. Treasury）は、1971年から1972年にかけてアメリカCBSで放送されたテレビドラマです。日本では1972年にTBSで放映されました。

概要

物語の主人公は、アメリカ合衆国財務省の捜査官、ジム・オハラ（デビッド・ジャンセン）。彼は、脱税、銃や麻薬の密輸、通貨偽造など、財務省の管轄下にある様々な犯罪に挑みます。日本語版ではATF（アルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局）捜査官とされていましたが、実際にはATFを含む財務省の各部局（IRS、シークレットサービスなど）の事件を扱っていました。潜入捜査も辞さず、危険な任務を遂行していきます。

ドラマのパイロット版は、1971年に放送された2時間枠のテレビ映画『空中大追跡／エアライン・コネクション』でした。この作品では、ネブラスカ州の小さな町の保安官だったオハラが、火事で家族を失い、財務省の捜査官に転職。ハッシッシ密輸の捜査に乗り出す様子が描かれました。このパイロット版の好評を受け、60分枠のシリーズとして制作されることになりました。

制作を手がけたのは、『ドラグネット』や『特捜隊アダム12』など、現実の事件記録を基にしたドラマで知られるジャック・ウェッブ。『秘密捜査官オハラ』も同様に、財務省が実際に扱った事件を基に各エピソードが制作されました。殺人や強盗といった派手な犯罪ではなく、リアリティを重視した事件を扱う点が、従来の警察ドラマとは一線を画していました。

主人公オハラを演じたのは、人気ドラマ『逃亡者』で妻殺しの罪を着せられ逃亡する男を演じたデビッド・ジャンセン。しかし、オハラは官憲側の人間であり、孤独な逃亡者である『逃亡者』の主人公とは異なり、視聴者からの共感を得るのが難しい面がありました。そのため、シリーズは視聴率が伸び悩み、22話で打ち切りとなりました。

日本語版の吹き替えでは、『逃亡者』と同じく、ジャンセンを睦五郎（パイロット版は土屋嘉男）、ナレーションを矢島正明が担当しました。

キャスト

ジム・オハラ：デビッド・ジャンセン（声：睦五郎）

スタッフ

制作総指揮：ジャック・ウェッブ

外部リンク

* O'Hara, U.S. Treasury - IMDb（英語）

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