移住者と連帯する全国ネットワーク

移住者と連帯する全国ネットワーク（移住連）とは

移住連は、日本に暮らす移民・難民や、外国にルーツを持つ人々の人権と尊厳を守ることを目指し、1997年に設立されたNPO法人です。多様な背景を持つ人々が共に生きられる社会の実現を目指し、法的権利の確立、社会制度の改善、差別や偏見の解消に向けた活動を展開しています。

設立と活動の背景

前身団体は1997年に任意団体として発足し、2015年にNPO法人格を取得しました。移住労働者を取り巻く様々な課題が深刻化する中で、移住者の権利を守るための活動の必要性が高まり、組織化へと繋がりました。

主な活動内容

移住連の活動は多岐にわたります。

相談活動: 外国人労働者や難民、その家族からの相談に対応し、生活、労働、医療など様々な問題を解決するための支援を行います。
政策提言: 入管法改正など、外国人に関わる政策について、国や自治体に対して提言を行い、制度の改善を目指します。
啓発活動: 社会に対し、外国人に関する知識や理解を深めるためのワークショップやイベントを開催します。
ネットワーク形成: 各地の外国人支援団体、当事者団体、労働団体、医療・福祉団体などと連携し、より効果的な活動を目指します。

具体的な活動事例

外国人研修生ホットライン: 外国人研修生からの相談窓口を設け、労働環境や人権侵害に関する問題を解決するための支援を行っています。
医療相談会: コロナ禍で生活に困窮する在日外国人に向けて、医療や生活に関する相談会を開催しました。
食糧・相談支援: 外国籍のシングルマザーなどを支援する団体と連携し、食糧支援や生活相談を行っています。
入管法関連活動: 入管法改正に関する国会審議で意見陳述を行ったり、国際移住者デーのイベント開催や、外国人政策に関する提言書の発表を行いました。
政党アンケート: 国政選挙前に各政党に対し、外国人に関する政策アンケートを実施し、その結果を公開することで、外国人問題に対する意識向上を図りました。

組織体制

移住連は、以下の役員によって運営されています。

代表理事: 鳥井一平（全統一労働組合／外国人技能実習生権利ネットワーク）
副代表理事: 丹羽雅雄（すべての外国人労働者とその家族の人権を守る関西ネットワーク (RINK)／弁護士）、鈴木江理子（移住連入管法対策会議／国士舘大学教員）
理事: 有川憲治、大川昭博、金朋央、佐藤信行、高谷幸、山岸素子
監事: 飯田勝泰、藤林美穂
顧問: 岩本光弘、村山敏、渡辺英俊
事務局長: 山岸素子
事務局次長: 安藤真起子

移住連のネットワーク

移住連は、全国各地の多くの団体と連携しています。

カトリック札幌司教区難民移住移動者委員会
日本カトリック難民移住移動者委員会(J-CARM，東京）
NPO法人 多文化共生センター東京
NPO法人 人身取引被害者サポートセンターライトハウス
仮放免者の会
特定非営利活動法人 JFCネットワーク
難民・移住労働者問題キリスト教連絡会
女性の家HELP
難民支援協会
全統一労働組合
神奈川シティユニオン
カラバオの会（寿・外国人出稼ぎ労働者と連帯する会）
カラカサン
東海在日外国人支援ネットワーク
在日アジア人労働者と共に闘う会（在ア共）
コリアNGOセンター
ＲＩＮＫ（すべての外国人労働者とその家族の人権を守る関西ネットワーク）
在日難民との共生ネットワーク
高槻むくげの会
新宗連同和推進連絡協議会
RAFIQ　在日難民との共生ネットワーク
アジア女性自立プロジェクト
特定非営利活動法人女性エンパワーメントセンター福岡

受賞歴

移住連の活動は、国内外で高く評価されており、様々な賞を受賞しています。

2009年：多田謡子反権力人権賞
2013年：米国国務省「奴隷労働根絶、人身売買と闘うヒーロー」に代表理事の鳥井一平が選出
2015年：大韓民国人権賞に顧問の村山敏が選出
2021年：東京弁護士会人権賞

参考資料

鳥井一平著「国家と移民　外国人労働者と日本の未来」集英社新書、2020年

関連項目

日本の外国人
難民
移民
外国人労働者
出入国在留管理庁
出入国管理及び[[難民認定法]]
外国人登録制度
技能実習制度
在留カード
帰化と帰化人・渡来人
日本の民族問題
特別永住者
一般永住者
ニューカマー
在日外国人情報センター
外国人集住都市会議
ブラジリアンタウン

外部リンク

移住連公式サイト
* 移住連 Facebook - Facebook)

移住連は、今後も日本における多文化共生社会の実現に向けて、様々な活動を続けていくことが期待されます。

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