稚内信用金庫

稚内信用金庫：日本最北の信頼

稚内信用金庫は、北海道稚内市に本店を置く、文字通り日本最北端に位置する信用金庫です。地域に根ざした金融機関として、宗谷管内と留萌北部を中心に、地域経済の発展に貢献しています。

概要

稚内信用金庫は、稚内市をはじめとする宗谷総合振興局管内のほとんどの自治体から指定金融機関として指定されています。これは、地域からの厚い信頼の証と言えるでしょう。営業エリアは宗谷管内にとどまらず、留萌振興局の遠別町や、旭川市、札幌市、オホーツク総合振興局の雄武町周辺にも広がっています。

特筆すべきは、稚内市を含む宗谷管内、天塩町、遠別町、雄武町といった主営業地区での預金占有率が80%を超えるという点です。これは、地域住民からの圧倒的な支持を集めていることを示しています。近年、稚内市周辺では人口減少が進んでいますが、他地域への営業展開により、預金量は増加傾向にあります。

堅実経営

稚内信用金庫の経営状況は、非常に安定しています。自己資本比率は2023年9月末時点で60.97%と、国内金融機関の中でもトップクラスの水準を長年維持しています。これは、道内最大の金融機関である北洋銀行や、他の地方銀行、信用金庫と比較しても、際立って高い数値です。利益の9割以上を積立金に充当し、現在の積立金は500億円を超えるという点も、その堅実な経営姿勢を物語っています。

一方で、拠点である宗谷管内の経済状況から、貸出先となる企業が限られているという課題も抱えています。安全性と公共性を重視した小口融資に徹しているため、預貸率は低い水準に留まっています。近年は旭川市や札幌市といった道内主要都市に支店を開設し、貸出先の拡大に取り組んでいますが、それでも預貸率は20%台です。預金の運用先は、国債・地方債が約9割を占めており、安全性を重視した運用を行っています。

沿革

稚内信用金庫は、1945年10月に稚内信用組合として設立されました。その後、1950年に信用協同組合へ、1951年には信用金庫へと組織変更を行い、現在の稚内信用金庫となりました。1970年には日本銀行との当座取引を開始し、1973年には電算機を導入するなど、時代に合わせて進化を続けています。

1977年には、役職員1人当たりの預金高が全国信用金庫の中で第1位となるなど、その効率的な経営が評価されました。1987年には全店ATM化を完了し、顧客の利便性向上に努めています。創立50周年、70周年の節目を経て、2002年にはISO14001認証を取得し、環境保全にも取り組んでいます。近年では、インターネットバンキングサービスの開始や、若手経営者の会「てっぺん塾」の設立、札幌医科大学との包括連携協定締結など、地域社会への貢献を積極的に行っています。

本支店

稚内信用金庫は、稚内市内に本店を含む5店舗、宗谷管内に10店舗、留萌管内に2店舗、その他地域に7店舗を展開しています。これらの店舗を通じて、地域住民や企業への金融サービスを提供しています。

ATMサービス

稚内信用金庫のATMでは、自金庫のキャッシュカードを利用した場合、時間外手数料が無料となるサービスを提供しています。ただし、他金融機関との共同ATMのうち、当金庫が幹事となっていない機種については、時間外手数料がかかります。セブン銀行・イオン銀行・ビューアルッテとは利用提携を結んでいますが、新銀行東京とは提携していません。また、入金ネットには加盟していません。

toto払い戻し

スポーツ振興くじ（toto）の当選券払い戻しは、本店のみで取り扱っています。

稚内信用金庫は、日本最北の地で、地域経済を支える重要な役割を担っています。堅実な経営と地域への貢献を通じて、これからも地域社会の発展に貢献していくことが期待されます。

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