留萌振興局

留萌振興局について

留萌振興局（るもいしんこうきょく）は、北海道に位置する振興局で、その所在地は留萌市となっています。2010年4月に留萌支庁が改組され、新たな振興局として発足しました。この機関は、地域の振興や行政サービスの提供を目的としており、長い歴史を有しています。

歴史の歩み

留萌振興局の起源は、1897年に設置された増毛支庁まで遡ります。支庁は地域の行政を担当し、1899年には上川郡の一部を上川支庁（現在の上川総合振興局）へ移管しました。1901年には中川郡も同様に移管され、支庁の機能が少しずつ変化していきました。

1914年には増毛町から留萌町（現在の留萌市）へ支庁が移転し、正式に留萌支庁と改称されました。その後、1948年には天塩郡豊富村が宗谷支庁（現在の宗谷総合振興局）に移管されました。さらに、2010年の改組により、留萌支庁は留萌振興局へと生まれ変わりました。この改組にあたっては、住民からの反発があり、最終的には留萌振興局は総合振興局と同等の地位を持つようもなりました。

所管区域

留萌振興局は、留萌支庁から天塩郡幌延町を除いた地域を管轄しています。北海道では、14の支庁が9つの総合振興局および5つの振興局に再編されました。特にこの地域においては、上川総合振興局との連携が強化され、広域的には上川・留萌地方全体における業務が担当されています。

地域の産業

留萌振興局の地域社会は、多様な産業で成り立っています。南部の留萌市や増毛町、小平町を除いて、主に酪農と漁業が盛んで、小平町は稲作を、増毛町は果樹の栽培に特徴があります。留萌市は、一時期数の子の国内輸入量と加工が全国の80%以上を占めるほどの経済的地位を確立していた時期もありました。さらに、タラコは60%以上の国内シェアを誇る産品でもあります。

この地域では19世紀から小平町や苫前町を中心にニシン漁が行われ、1910年から1950年代にかけては林業も盛況でした。天塩港や留萌港、羽幌港を通じて木材の輸出が行われていましたが、現在ではこれらの産業は衰退し続けています。

炭鉱についても、1930年代から1970年代にかけては羽幌町や小平町、留萌市において炭鉱が形成され、関連する鉄道網が敷設されていました。しかしながら、現在ではそれらの産業は衰退し、過去と比較しても顕著に人口が流出しています。全市町村は過疎地域に指定されており、地域振興は喫緊の課題となっています。

地理と人口

留萌振興局における人口は徐々に減少しています。地域住民の雇用環境や生活基盤の維持が重要であり、特に若年層の流出が問題視されています。都市雇用圏のデータを見ると、留萌市を中心とする雇用圏がどのように変遷してきたかが理解できます。

その他の情報

興味深い点として、留萌振興局区域内には鉄道が通っていないことが挙げられます。かつては羽幌線と留萌本線が存在したものの、羽幌線は1987年に全線廃止、留萌本線も2023年までに全区間が廃止されました。これにより、地域間の交通インフラの整備が依然として課題となっています。

留萌振興局は、地域振興や歴史的な背景、経済の側面を含め、地域に根ざした行政機関としての役割を果たしています。

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