稲原駅

稲原駅について

駅の概要

稲原駅は、和歌山県日高郡印南町大字印南原に位置する、西日本旅客鉄道（JR西日本）の紀勢本線に属する駅です。この駅は、紀勢本線の丘陵地に美しい風景とともに存在し、多くの利用者に親しまれています。

歴史的背景

稲原駅は1930年に開業し、紀勢西線の一部として当初に設けられました。当時、稲原村の村長であった夏見康太郎氏が、鉄道省に対して駅を設けるよう懇願したことで、実現に至ったと言われています。このような影響力のある村長の活動により、地域の交通利便性が大いに向上しました。

• - 1930年12月14日: 国鉄紀勢西線の駅として開業。
• - 1959年7月15日: 紀勢本線が全通し、駅はその一部に。
• - 1963年10月1日: 貨物取扱いが廃止され、旅客駅としての役割に特化。
• - 1978年4月1日: 荷物取扱いも廃止。
• - 1985年3月14日: 無人駅となる。
• - 1987年4月1日: 国鉄の分割民営化に伴い、JR西日本の駅として位置づけられ。
• - 2020年3月14日: ICカード「ICOCA」が利用できるようになる。

駅の構造

この区間の駅は、2面2線を持つ相対式ホームを特徴としています。駅は地面に位置し、分岐器や絶対信号機はないため、実際には停留所として扱われています。

紀伊田辺方面行きのホームに接続するように駅舎が設けられていますが、御坊や和歌山方面行きのホームには跨線橋を介してアクセスする必要があります。古い木造駅舎が残されていますが、この駅は無人駅であるため、券売機やICOCAのチャージ機能はありません。かつて1番ホームには、ツゲの木で作られた鶴と亀の彫刻が飾られていましたが、現在は撤去されています。駅舎の横にはトイレも設置されています。

利用状況

近年、稲原駅の1日平均乗車人員は変動がありますが、駅の利用者は地域住民や観光客を中心に一定の数が見込まれています。自家用車の普及もあり、駅の利用状況は影響を受けながらも、地元住民にとっての重要な交通手段となっていることは間違いありません。

周辺施設

駅の近くには、印南町立稲原小学校や印南町立稲原中学校、稲原郵便局などがあり、地域の生活を支える重要な施設が揃っています。また、紀州農業協同組合の出張所や御坊警察署印南原駐在所も近隣に位置し、地域の安全と産業の発展に寄与しています。さらに、印南川の自然環境や正覚寺、おたき龍法寺などの文化財も近くにあるため、訪れる際にはぜひ立ち寄ってみてください。

近隣交通

駅の近くには熊野御坊南海バス「稲原駅」停留所があり、日裏線のバスが運行されています。これにより、より広い範囲へアクセスが可能なおかげで、地元の人々や訪問客にとって便利な交通手段となっています。

隣接駅

稲原駅の隣には印南駅、反対側には和佐駅があります。

旅客サービスが素朴ながらも、地域に寄り添う姿勢を持ち続ける稲原駅は、和歌山県の魅力が詰まった場所であります。

もう一度検索