稲城市歌

稲城市歌の概要

稲城市歌（いなぎしか）は、東京都稲城市が2021年11月1日に正式に制定した市の歌です。この市歌は、稲城市が設立50周年を迎えるにあたり、その文化やアイデンティティを反映するために作られました。

制定の背景

稲城市が市制を施行したのは1971年（昭和46年）11月1日。この際には、地元の実業家森川幸吉が新民謡「稲城梨唄」と「稲城繁盛節」を作詞し、シングル盤として市に寄贈したことがあり、後には「稲城梨唄」の歌碑が市役所の近くに建立されました。また、2009年にはシルヴィアの「愛の街 稲城」が市のイメージソングとして採用されています。

2018年には、東京都内の他の都市である小金井市が市歌を制定したことが影響し、稲城市でも市歌を正式に作る計画が進められることになりました。2020年には市の公式な方針として市歌の制定が発表されました。

作詞・作曲の経緯

新しい市歌の歌詞は全国から公募され、2020年4月から6月の間に寄せられた45作品の中から、最も優れた作品が選ばれました。続いて、その歌詞に基づき、同年の9月から10月にかけて作曲が募集され、169作品の中から稲城市矢野口の応募者の作品が見事選出されました。

2021年11月1日は正式な制定告示の日にあたり、11月6日の市制施行50周年記念式典では、稲城市歌が初めて演奏されました。これにより、市民の心に根付く楽曲として期待が寄せられました。

市歌の活用

稲城市歌はただの市の歌ではなく、地域社会に浸透させるための取り組みが行われています。2023年3月1日からは、防災行政無線の午後5時の時報にこの市歌が使用されるようになりました。さらに、同年の9月1日からは、地元の音楽家集団「iMUSICA（アイムジカ）」による演奏に変更されました。これにより、地域の音楽シーンと市歌の結びつきも深まっています。

市では、稲城市歌のCDも制作し、稲城市立図書館での貸出が行われています。更に、市役所の電話の保留音として市歌が流れるようにされ、市民が耳にする機会が増えるよう工夫されています。こうした取り組みは、稲城市歌を市民一人一人の生活に根付かせることを目的としています。

まとめ

稲城市歌は、地域の文化を表現し、歴史を尊重した楽曲です。市民にとって、親しみやすいメロディと心に響く歌詞は、稲城市への愛着をさらに深める要素となっています。今後も市民とのつながりを大切にしながら、広く知られていくことが期待されています。

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