空地

空地（あきち）とは

空地（あきち）とは、農地や宅地としての利用目的がなく、放置された状態にある土地を指します。一般的には、誰でも自由に立ち入れるような状態の土地を指すことが多いです。漢字では「明地」「明き地」と表記されることもあります。法律用語としては「くうち」と読み、建築物のない広場、公園、緑地、造成地、道路、駐車場などを意味します。

空地の種類

空地には、都市計画や建築基準法に基づいて設けられるものなど、いくつかの種類があります。

有効空地と公開空地

都市計画において、都市の環境改善や防災に役立つ道路、公園、駐車場などは「有効空地」と呼ばれます。一方、「公開空地」は、建築基準法の総合設計制度に基づいて、民有地内に設けられた一般の人が自由に通行・利用できるオープンスペースです。一定の条件を満たす公開空地を設けることで、建築物の容積率や高さ制限の緩和措置を受けることができます。

環境空地

大規模な建物を建設する際、自治体は建築基準法に基づいて、住環境への配慮として「環境空地」と呼ばれる空地を設けることを義務付ける場合があります。環境空地は、周辺環境の向上や住民の憩いの場となるように、樹木などが整備された開放的な空間として整備されます。自治体によって、環境空地の規模や整備手法は異なります。

歩道状空地

「歩道状空地」は、道路に沿って私有地の中に設けられる空地です。特に幅の狭い道路に面した土地で設けられることが多く、歩道と一体化した歩行者空間を形成する役割を果たします。歩道状空地を設けることで、建ぺい率の緩和などの優遇措置が受けられる場合があります。ただし、私有地であっても、歩道状空地には自由に物を置くことはできません。

戦前の空地

戦前には、市街地建築物法や防空法において、空地に関する規定が存在していました。市街地建築物法では、敷地内の空地の最低限度を定める「空地地区」が設けられ、防空法では、防空を目的とした空地が規定されていました。これらの制度は、戦後の建築基準法に引き継がれましたが、容積率制限の導入などにより廃止されました。

関連事項

遊び場
緑地
* 更地

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