窪町 (八戸市)

窪町（くぼちょう）

青森県八戸市に位置する窪町は、市街地の中央部に位置する地区です。ここでは、その地理、地名の由来、歴史について詳しく解説します。

地理

窪町は、八戸市の中央部に位置し、北は常海町、東と南は十八日町、西は番町に隣接しています。地区の面積は12306平方メートルで、八戸市中心市街地および三八城地区に属しています。町内は主に住宅地として利用されています。

地名の由来

地名の由来については、複数の説があります。

八戸町内風土記によると、明治時代頃まで細い道が急にくぼんだ地形になっていたため、「窪丁」や「たたみ丁」とも呼ばれていたとされています。
南部八戸の城下町：むかしのはちのへを偲んでによると、外地の中央付近が低地となってくぼんでいることに由来すると考えられ、天保の頃の城下絵図には「タルミ丁」と記されています。

これらの記述から、窪町の地名は、その地形的な特徴を表していると考えられます。

歴史

江戸時代の文久年間には、中下級番士の屋敷地として利用されていました。
明治初年には、わずか5軒の家数でした。
明治時代には、地区内に缶詰工場が建設されました。この工場は、東北物産製造所、廣高組米田缶詰所と社名を変更した後、明治39年に八戸実業缶工社と改称しました。ここでは、食品缶詰の製造と販売、缶詰技術員の養成が行われ、育成された技術員は他社へ紹介され就職しました。また、軍用の缶詰も製造していました。大正3年12月には、ホッキ貝の缶詰製造が好評であったことが青森県近代史年表に記述されています。

沿革

1889年（明治22年）4月1日 - 町村制の施行により、窪町は三戸郡八戸町に属しました。
1924年（大正13年）5月16日 - 八戸大火が発生し、窪町は甚大な被害を受けました。
1929年（昭和4年） - 市制施行に伴い、窪町は八戸市に属することとなりました。

現在

現在の窪町は、住宅街として落ち着いた雰囲気を保ちながら、八戸市の中心市街地の一角を担っています。かつての缶詰工場の存在は、地域の歴史を語る上で重要な要素となっています。

関連項目

八戸町
八戸市中心市街地

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