立川広域防災基地

立川広域防災基地について

立川広域防災基地は、東京都立川市の緑町と泉町にまたがって位置する、関係機関の防災施設を集約した拠点です。この基地は特に、東京都心を含む南関東地域で発生する可能性のある大規模災害に備えるための重要な役割を果たしています。その敷地面積は約115ヘクタールに及び、第二次世界大戦後の在日米軍が使用していた旧立川飛行場の跡地に整備されています。

機能と役割

地震や災害が発生した際には、立川広域防災基地は人員や物資の緊急輸送における中継拠点として機能します。自衛隊や消防、警察、災害派遣医療チーム（DMAT）などの支援隊伍がここで活動を行い、特に南関東地域での災害対応をサポートしています。平常時には、DMAT隊員の研修や、関係機関同士の合同訓練が行われ、常に準備が整えられています。

基地内には、長さ900メートルの滑走路があり、航空自衛隊のC-1輸送機などが利用できるほか、東京消防庁や警視庁の航空隊も運用しています。立川防災航空祭では、陸上自衛隊や消防、警視庁、さらには国立病院機構災害医療センターが協力し、被災者救助のための模擬演習を行っています。

救助隊の配置

この基地には、大規模災害に直面した際に対応するための各種救助部隊が整備されています。東京消防庁の立川防災施設にはハイパーレスキュー（消防救助機動部隊）が配置されており、また航空隊が連携して救急活動を行います。さらに、警視庁の特殊救助隊も活動しており、ヘリコプターを駆使した救助能が強化されています。

災害対策本部の設置

内閣府は、立川防災合同庁舎内に災害対策本部予備施設を設けており、ここでは緊急時に内閣総理大臣を本部長とした災害対策本部や事務局が設置されます。官邸が被災した場合には、立川基地が代替の拠点として利用されることが決まっており、災害対策における重要な役割を果たします。

歴史と発展

立川広域防災基地の歴史は1979年に始まり、当初は米軍立川基地を利用する計画が立てられました。1982年には立川飛行場が運用開始され、続いて自衛隊や消防の施設が整備されていきました。1995年には国立病院東京災害医療センターが設立され、以降も様々な機関が参加する形で機能が拡充し続けています。

防災教育と研修の拠点

この基地は、防災教育や研修の拠点としても重要な役割を果たしています。東京都立川地域防災センターが設置され、多摩地域における防災活動の中心的な役割を担っています。地元住民や関係機関に向けた防災教育が行われ、地域全体の防災意識を高める活動が進められています。

まとめ

立川広域防災基地は、東京都における大規模災害時の対策拠点として、地元自治体や関連機関と連携し、様々な活動を通じて災害への備えを強化しています。これにより、地域の安全が確保され、災害時の迅速な対応が可能となっています。

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