立花鑑一

立花鑑一：早世した柳河藩の世嗣

立花鑑一（たちばな あきかず）は、江戸時代中期に筑後国柳河藩に生まれた人物です。彼は藩主の世嗣として期待されましたが、若くして亡くなりました。

生涯

宝暦12年（1762年）に、7代藩主・立花鑑通の四男として柳河御花畠で生まれました。母は後藤氏とされていますが、実際は商家中村氏の娘でした。幼名は千之進と名付けられました。初めは茂喬、後に通弘、そして鑑一と名を改めました。

鑑一は、柳河藩の家臣である立花帯刀家の分家で、父の従兄弟にあたる立花茂雅（伊豆）の養子となりました。そして、茂雅の養女（立花茂久の娘）を妻に迎えました。

彼の人生が大きく変わったのは、長兄で嫡子であった鑑門が寛政元年（1789年）に早世したことがきっかけでした。当初、三兄である通厚が後継者候補でしたが、彼はこれを辞退し、鑑一を推薦しました。これにより、鑑一は藩主家に戻り、同年11月に嫡子に指名され、鑑一と改名しました。その後、徳川家斉に拝謁し、翌年には従五位下山城守に叙任されました。

寛政3年（1791年）には従四位下に任じられましたが、志半ばで寛政5年（1793年）に32歳で早世しました。彼の死後、弟である鑑寿が嫡子となりました。しかし、鑑一の長男である鑑賢は、後に柳河藩主となっています。

参考文献

「三百藩藩主人名事典4」（1986年・新人物往来社）
「三百藩家臣人名事典7」（1989年・新人物往来社）
「寛政重修諸家譜」
「旧柳川藩志」

立花鑑一は、短い生涯でしたが、柳河藩の歴史において重要な役割を果たした人物と言えるでしょう。

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