立花龍司

立花龍司

立花龍司（たちばな りゅうじ、1964年7月3日 - ）は、大阪府出身のアスレティックトレーナー、プロ野球コーチ。愛称は「タッチ」。

経歴

幼少期より野球に打ち込み、強豪・浪商高校に入学。しかし、過酷な練習による右肩の故障に苦しみ、選手としての道を断念。大阪商業大学に進学後も肩の痛みが癒えず、3年時に現役引退を決意。

この経験から、野球における合理的なトレーニングの必要性を痛感し、大阪商業大学在学中に天理大学体育学部でスポーツ医学を学ぶ。1987年にダイナミックスポーツ医学研究所に就職し、トレーニングやリハビリテーションの実践を積む。

1989年、近鉄バファローズのコンディショニングコーチに就任。当時最先端であったトレーニング理論を導入し、走り込みや投げ込み中心の練習から脱却を図る。当初はコーチ陣からの反発もあったものの、負傷者の減少などの効果が現れ、仰木彬監督や選手からの信頼を得る。特に、1990年に入団した野茂英雄とは深い信頼関係を築き、その後の指導にも繋がった。1989年の近鉄入団以来、毎年オフシーズンには自費で渡米し、メジャーリーグのトレーニング、リハビリを学んでいた。

1993年、鈴木啓示が監督に就任すると、立花のトレーニング方法を否定。対立が深まり、1994年に近鉄を退団。その後は、社会人野球や大学野球を中心に指導を行い、1995年からは千葉ロッテマリーンズに移籍。ロッテでは、ボビー・バレンタイン監督の信頼を得て、伊良部秀輝、小宮山悟、エリック・ヒルマンなど、リーグ屈指の投手陣を指導。1996年千葉ロッテを退団し、韓国プロ野球のサンバンウルレイダーズ（現SKワイバーンズ）の秋季キャンプに臨時コーチとして招かれる。1997年には、バレンタインの推薦で、日本人初のメジャーリーグコーチとしてニューヨーク・メッツへ移籍。1998年にロッテに復帰し、コンディショニング・ディレクターを3シーズン務めた。

2004年、筑波大学大学院に入学。研究活動の傍ら、2006年に東北楽天ゴールデンイーグルスのコンディショニングディレクターに就任。同年秋に退団後、ロッテに再度復帰し、ヘッドコンディショニングコーチなどを歴任。

千葉ロッテ退団後は、高校、大学、社会人野球の指導に積極的に関わり、2016年には日立製作所野球部の都市対抗準優勝に貢献。

指導者としての功績

立花は、日本プロ野球における合理的トレーニングの先駆者として知られている。選手の身体的特徴や状態に合わせた、科学的根拠に基づいたトレーニングを提唱し、多くの選手を育成。その指導方法は、怪我の予防やパフォーマンス向上に繋がり、球界に大きな影響を与えた。

また、2001年からは、プロ野球選手以外への指導や啓蒙活動も行い、アマチュア野球の指導者や小中学生へのアドバイスも積極的に行っている。

執筆活動

立花は、トレーニングに関する著書も多数執筆しており、その知識と経験を広く共有している。

詳細情報

背番号：89、90

著書

多数（上記参照）

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