竹下内閣

竹下内閣の概要と主な政策

竹下内閣（たけしたないかく）は、自由民主党の竹下登が第74代内閣総理大臣として1987年11月6日に成立し、1988年12月27日まで続きました。この内閣は、戦後初の山陰地方出身者による政権であり、政治の舞台に新たな風を吹き込みました。

内閣の人事構成

内閣は、1987年11月6日付けで国務大臣および内閣官房副長官、内閣法制局長官が任命され、続いて11月10日には政務次官が就任しました。これにより、新内閣は基本体制を整え、政治的な安定を図ることとなります。

政治的背景

竹下内閣の成立に至る経緯は非常に興味深いものです。中曽根前首相の判断により竹下を後継総裁に指名したこと、さらに竹下派と河本派の友好的な関係が形成されたことで、自由民主党内の主要な5つの派閥が全て主流派に統合されました。この結果、内閣は結党以来初めて、非主流派を閣僚に持たない完全な主流派内閣となったのです。

主要な政策

竹下内閣は、様々な目玉政策を掲げましたが、特に「ふるさと創生事業」が注目を浴びました。この政策では、全国の市区町村に対して一律に1億円が交付されることが決定され、各地方の活性化を目的とした資金が提供されました。

また、内閣は前内閣で決定された少額貯蓄非課税制度（マル優）の対象を限定する措置を実施しました。これは、前内閣が野党の強い反対を受けながらも推進した政策を受け継いだものであり、実施の際には慎重な検討がなされました。

さらに、リクルート事件の影響を受けつつも、消費税の導入に関する法案が提出されました。この法案は不評だったにもかかわらず、大蔵大臣が事件による辞任を余儀なくされ、竹下首相自身が蔵相を兼任する形で進められ、最終的には成立を見ました。

内閣改造

消費税の法案が成立した直後、内閣は改造を行い、新たなメンバーで政治的な課題への対応を強化しました。竹下内閣は、経済政策の見直しや党内の調整に注力し、安定した政治運営を図る努力を続けました。

総括

竹下内閣は、国内政治の流動的な状況の中で、さまざまな政策や人事を通じて日本の政治に多大な影響を与えました。山陰地方出身という特別な背景を持つ竹下登を総理大臣に迎え、多様な施策が展開されたことを改めて振り返ることができます。

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