竹之内徹

竹之内 徹（たけのうち とおる）

1957年8月16日、鹿児島県に生まれた竹之内徹は、かつてプロ野球の舞台で活躍した左投左打の外野手です。高校、大学を経て、1979年のドラフト会議で指名を受けプロ入りを果たしました。

アマチュア時代

伊集院高校で野球に打ち込んだ後、福岡大学へと進学し、九州六大学リーグでその才能を開花させました。在学中にはチームの3度の優勝に貢献し、個人としても二度にわたりリーグのベストナインに選出されるなど、大学球界で優れた実績を残しました。

横浜大洋ホエールズ時代

大学での活躍が評価され、1979年のプロ野球ドラフト会議において、横浜大洋ホエールズから3位指名を受け、プロ野球選手としてのキャリアをスタートさせました。背番号は「40」でした。

プロ入り翌年の1980年には、早くも一軍での出場機会を得ました。同年9月8日に後楽園球場で行われた対読売ジャイアンツ戦で、8回表に代打として登場し、堀内恒夫投手から三振を喫しましたが、これがキャリア初の公式戦出場および初打席となりました。その後、同年9月24日の対阪神タイガース戦（横浜スタジアム）では、小林繁投手からプロ初安打を記録しています。

特に印象的な活躍を見せたのは1982年です。この年は、二軍であるイースタン・リーグで打率2位という好成績を収め、その実力が認められました。一軍でもシーズン終盤に多くの出場機会を得るようになり、主に左翼手として15試合に先発出場を果たしました。この年、キャリア初のホームランも記録しています。それは1982年8月21日、横浜スタジアムでの対中日ドラゴンズ戦のこと。5回裏に代打として登場し、当時ドラゴンズのエースとして知られた星野仙一投手から、記念すべきプロ第1号となるソロ本塁打を放ちました。これが初本塁打であると同時に、初打点ともなりました。また、同年9月3日の対中日ドラゴンズ戦（ナゴヤ球場）では、7番・右翼手として初めてスターティングメンバーに名を連ねました。

ロッテオリオンズへの移籍、そして引退

1983年11月、竹之内選手はチームを離れることになります。新谷嘉孝投手、欠端光則投手との2対2の交換トレードの一員として、右田一彦選手とともにロッテオリオンズへ移籍しました。ロッテでの背番号は「55」に変更となりました。移籍後も持ち前の打撃力を活かし、一軍での出場を目指しましたが、目覚ましい成績を残すには至りませんでした。そして、1987年シーズン終了後、現役を引退することを決断しました。

プロ野球選手として、横浜大洋ホエールズとロッテオリオンズの二球団で合計8年間プレーしました。キャリアを通じて、大学時代に培った野球センスと粘り強い打撃で存在感を示しました。

彼のプロ野球人生は、初出場での堀内恒夫投手との対戦、初安打の小林繁投手、そして初本塁打の相手が星野仙一投手という、球界を代表する投手たちとの記録的な対決に彩られています。これらのエピソードは、竹之内選手のキャリアにおける重要な瞬間として記憶されています。

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