竹内惣右衛門

竹内惣右衛門は、安土桃山時代に長宗我部氏に仕えた武将で、一領具足として知られています。一領具足とは、農民でありながら戦時には武士として戦う者を指します。

慶長5年（1600年）の関ヶ原の戦いで長宗我部氏は西軍に属し、敗北したため、当主の長宗我部盛親は改易となりました。長宗我部氏は土佐国を領有していましたが、その所領は没収され、新たに徳川家康の家臣である山内一豊が土佐国に入封することになりました。

この措置に不満を抱いたのが、長宗我部氏の旧臣たちでした。竹内惣右衛門もその一人で、盛親に対して土佐国半国を与えるように要求しました。しかし、この要求は受け入れられず、竹内惣右衛門は新領主となった山内一豊に激しく反発しました。

慶長6年（1601年）、竹内惣右衛門は浦戸城に立て籠もり、浦戸一揆の指導者となりました。一揆勢は、長宗我部氏の旧臣たちを中心とした勢力で、山内氏の支配に抵抗しました。

浦戸一揆は、約50日間にわたり抵抗を続けましたが、山内一豊の弟である山内康豊や、井伊直政の策略によって、旧臣の一部である桑名吉成らが投降したため、城を奪われました。

『土佐物語』には、竹内惣右衛門は「竹ノ内惣左衛門」として記載されており、8名の一領具足の大将が討ち死にした後、自らも他の者と出撃し、討ち死にしたと記されています。一揆の最後は、竹内惣右衛門は自害したとされています。

竹内惣右衛門の行動は、主家を思う忠義心と、新しい支配者への抵抗を表すものとして、後世に語り継がれています。

関連項目

* 自殺・自決・自害した日本の著名人物一覧

もう一度検索