竹山実

竹山 実（Minoru Takeyama）

竹山 実（1934年3月15日 - 2020年9月24日）は、日本の著名な建築家であり、竹山実建築綜合研究所の所長を務めました。彼はイリノイ大学及び武蔵野美術大学の名誉教授であり、アメリカ建築家協会(AIA)の名誉会員でもあります。

生い立ちと教育

竹山は北海道札幌市に生まれました。早稲田大学の建築学科を卒業後、フィルブライト奨学金を得てハーバード大学大学院の修士課程を修了しました。その後、アメリカやヨーロッパの様々な建設事務所で経験を積み、特にイサム・ノグチの事務所では重要な役割を果たしました。1962年にはデンマークに渡り、著名な建築家たちの事務所で経験を積むと同時に、デンマーク王立アカデミー建築科での教育活動にも従事しました。

日本におけるキャリア

帰国後の1964年、竹山は竹山実建築綜合研究所を設立し、武蔵野美術大学の建築学科の創設にも関与しました。特に新宿の歌舞伎町にあるポストモダン建築の一番館、二番館は彼の代表作として知られ、特異な外観とグラフィカルなデザインがあります。一番館は建築史においても重要な位置を占めており、その外観はハーフミラーと白黒ストライプで表現されています。

二番館は一番館に比べよりカラフルなデザインとなっており、粟津潔による外装の斬新さが光ります。このように、竹山の作品はポストモダン建築の潮流を牽引しました。他の主な作品には、ホテルビバリートムやSHIBUYA109、晴海客船ターミナルなどがあります。

教育と受賞歴

竹山は1986年の新都庁舎コンペにも審査員として参加し、建築界において重要な存在でした。2004年には武蔵野美術大学において、「竹山実賞」が創設され、卒業生の作品を表彰しています。受賞歴には、SDA銅賞や、東京建築賞最優秀賞など、数々の栄誉が含まれています。

著作と影響

建築家としてだけではなく、多くの著作を通じて建築に対する考え方や理念を広めました。特に「碧いニルバーナ」や「街路の意味」などの著作は多くの読者に影響を与えています。また、彼のデザイン哲学は、多くの後進の建築家にも受け継がれ、実践されています。

最期とLegacy

竹山実は2020年9月24日、肺炎のため東京都渋谷区の病院で86歳で逝去しました。その功績と影響は、日本の建築界において今もなお色濃く残り、後の世代に引き継がれています。彼が創造した建築作品や理念は、今後も多くの人々に感動を与え続けることでしょう。

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