竹山浩史

竹山浩史（たけやま ひろし）は、1985年2月22日に鹿児島県奄美大島で生まれた日本の元ラグビー選手である。身長175cm、体重90kg。主にフォワード第3列のポジションを務め、ナンバーエイト（No.8）やフランカー（FL）として活躍した。現役時代のニックネームは「タケ」として多くのファンやチームメイトに親しまれた。

彼のラグビーキャリアは、出身地である鹿児島県奄美大島にある県立大島高等学校に進学してから始まった。多くの選手が幼少期から競技に触れる中で、高校からラグビーに取り組むという道を選び、短期間で頭角を現した。大島高校時代にはチームの主将を務め、リーダーシップを発揮した経験も持つ。

高校卒業後の2003年、竹山は関東学院大学に進学した。当時の関東学院大学ラグビー部は、全国大学選手権での優勝経験を持つなど、大学ラグビー界の強豪として知られていた。彼はこのレベルの高い環境で、自身のスキルとフィジカルを磨き上げた。大学時代のチームメイトには、後に日本代表の中心選手となる五郎丸亮選手をはじめ、佐伯悠選手、櫻谷勉選手、高山国哲選手、藤井亮太選手、山下祐史選手など、錚々たる顔ぶれが揃っていた。竹山はこうした優れた才能を持つ同期たちと共に練習に励み、選手として、また人間としても大きく成長を遂げた４年間を過ごした。

2007年に関東学院大学を卒業後、社会人ラグビーの最高峰リーグであるジャパンラグビートップリーグに所属する日本IBMビッグブルー（現・BIG BLUES）に加入した。プロフェッショナルの世界に足を踏み入れた竹山は、すぐにその実力を示し始めた。加入初年度の2007-2008シーズン、開幕節となる同年10月27日に熊谷ラグビー場で行われたリコーブラックラムズ（現・リコーブラックラムズ東京）戦において、彼は試合途中から出場し、待望のトップリーグ公式戦デビューを果たした。

日本IBMビッグブルーで2シーズンプレーした後、2009年には同じくトップリーグに所属していたキヤノン（現・キヤノンイーグルス）への移籍を決断した。キヤノンイーグルスでは、フォワード第三列の重要な戦力としてチームに貢献し続けた。スクラムの最後尾やブレークダウンで体を張り、アタックとディフェンスの両面で献身的なプレーを見せた。

15人制ラグビーでの活躍に加え、竹山は7人制ラグビーの日本代表に選出された経験も持つ。7人制ラグビーは、15人制とは異なり、広いフィールドを少人数でカバーするため、より一層のスピード、フィットネス、そして戦術理解が求められる。竹山はこれらの能力を備え、国際舞台で日の丸を背負って戦った。

約9年間に及ぶトップレベルでのキャリアを経て、竹山浩史は2016年に現役を引退した。フォワード第3列として、豊富な運動量と献身的なプレーで多くのファンを魅了した彼のキャリアは幕を閉じた。

私生活においては、竹山家はラグビー一家であり、兄である竹山将史氏もラグビー選手としてプレーを続けている（現在はタマリバに所属）。兄弟で同じ競技に打ち込む姿は、ラグビーが彼らの人生において重要な位置を占めていることを示している。

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