竹聯幇

竹聯幇（ちくれんほう）について

竹聯幇は、台湾の台北市を主要拠点とする黒社会組織の一つで、組織の規模は約1万5千人の主要構成員に加え、全体では10万人にも達するとされています。台湾国内だけでなく、国外にも多数の拠点を持ち、台湾の三大黒社会組織の一つと位置付けられています。

歴史的背景

竹聯幇の起源は1953年に遡ります。孫徳培が新北市中和と永和の地域で中和幇を結成したことが始まりです。中和幇は急速に勢力を拡大し、1955年には内部でトラブルが発生し、孫徳培が逮捕されました。内部の混乱の中、趙寧が新たな代行体制を築くこととなり、幇主を設けずに竹林連盟、通称竹連幇と改名しました。

1960年代に入り、四海幇の解散による勢力空白を利用し、陳啓礼が浮上してきます。1965年には構成員が500人を超え、他の組織を制圧するなどして「天下第一幇」と名乗るまでに成長しました。1970年の陳仁による横領事件やその後の殺人事件など、多くのスキャンダルが組織内外で話題となりましたが、1972年に陳啓礼が逮捕されたことにより勢力が縮小しました。

再興と内部抗争

その後、張安楽が幹部の支持を得て組織の再建に乗り出しました。彼は制度化を進め、新たな若手メンバーを起用しましたが、内部抗争が続きました。1976年に陳啓礼が出所し、組織の再編成が行われましたが、抗争は続きました。最終的に周榕派は陳啓礼に従うこととなり、彼が幇主に就任すると、組織の力はさらに増強されました。

1980年代には内部抗争が激化し、特に経済面での対立が見られました。1984年には株式市場への過度な介入が問題視され、台湾政府による大規模な取り締まりが行われる結果となりました。これにより多くの幹部が逮捕され、陳啓礼も刑に服することになりました。

現在の状況

1988年以降、当局の取り締まりが緩和されたことにより、竹聯幇は再び権勢を振るう機会を得ることとなります。特に黄少岑が幇主として組織を導き、趙爾文が代行としてサポートする形で拡大を続けました。近年では、中国共産党との関係が噂されており、沖縄における指定暴力団旭琉會とのつながりも指摘されています。

2022年には、日本の警察が竹聯幇と旭琉會の関係を警戒しているとの報告があり、中国政府の影響力が見える形で進行中です。特に、台湾における政治状況が緊迫する中で、竹聯幇の動きは注視されています。

歴代の幇主

1. 初代：陳啓礼（1968年～1995年）
2. 二代目：黄少岑（1995年～現在）
3. 代行：趙爾文（2001年～2007年）
4. 代行：李宗奎（2002年～2004年）
5. 代行：胡台冨（2004年～2007年）

竹聯幇の歴史は数多くのトラブルや抗争に彩られ、現代においてもその影響は続いています。政治や経済の動向と交錯しながら、台湾内部での力の変化を見逃すことはできません。

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