笠岡ふれあい空港

笠岡ふれあい空港

笠岡ふれあい空港（かさおかふれあいくうこう）は、岡山県笠岡市に位置する特殊な空港です。この空港は、1988年に始まった農道離着陸場整備事業の第一号として建設され、1991年10月に開場しました。その正式名称は「笠岡地区農道離着陸場」と言います。

概要

この空港は、笠岡湾干拓地の中心に設けられ、農道を利用して場外での離着陸を行う場所として整備されました。1989年に工事が着手され、滑走路の長さは800メートル、幅は25メートルという規模です。この空港は、VFR（Visual Flight Rules）運用に該当し、昼間のみの有視界飛行が可能です。最初は岡山[[空港]]と小型機による輸送サービスも行われていましたが、その後のコストやスピードの面で、トラック便にその役割を譲りました。

初期の目的として予定されていた農産物の航空輸送は利用されることは殆どなく、収穫した作物を夜間に輸送し朝に市場に出荷することも叶わない状況でした。また、1998年には農林水産省の整備事業が終了し、空港に関連する整備は8か所が行われました。地元自治体や関連団体から構成される運営協議会は、2008年に事業の継続が難しいという判断から解散しました。しかし、2022年には今後の利用方法についての委員会が設立され、現管理者は笠岡市役所産業部農政水産課が務めています。

施設について

笠岡ふれあい空港には、滑走路の他にもさまざまな施設が整っています。滑走路の幅は25メートル、長さは800メートル、着陸帯は幅17.5メートル、長さ920メートルで構成されており、アスファルトや砕石が用いられています。エプロン施設は幅40メートル、長さ50メートル、誘導路は幅9メートル、長さ37.5メートルで設けられています。また、管理棟や気象観測施設、倉庫、集出荷施設、駐車場なども備わっています。一般の利用者も事前に申請を行えば、施設の利用が許可されることがあります。

現在の利用状況

現在では、この空港は遊覧飛行や模型飛行機の活動が主な利用目的となっています。2005年度には、セスナ172により4月から10月までの間に15回の遊覧飛行が行われていました。毎月第一日曜日には、申し込みがあれば遊覧飛行が行われる可能性があります。また、模型飛行機（ラジコン飛行機）は頻繁に使用されており、西日本における重要なスポットとされています。1995年には模型飛行機の世界選手権も開催され、毎年秋には「大空と大地のひまわりカーニバル」が行われています。公式Facebookページには、2015年から室屋義秀選手の参加が確認されています。また、この空港は輸入車販売業者の車両展示会にも利用されることがあります。

周辺の農地では、春には菜の花、夏にはひまわりが植えられ、四季折々の風景が楽しめます。滑走路の東側は農道と交差しており、飛行機が使用される際には農道が閉鎖されますが、実際にはほとんど常時開放されています。ただし、滑走路内部は立ち入り禁止です。これらの情報からも、笠岡ふれあい空港は農道空港としての機能を持ちながら、新たな利用方法を模索し続けています。

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