第二千曲川橋梁 (北陸新幹線)

第二千曲川橋梁（上田ハープ橋）

第二千曲川橋梁は、長野県上田市に位置し、北陸新幹線が千曲川を渡る際に利用する鉄道橋です。上田駅から高崎方面へ約2.5kmの地点に建設され、「上田ハープ橋」の愛称で親しまれています。

概要

この橋梁は、鉄道専用のPC（プレストレストコンクリート）斜張橋として建設され、国内では三陸鉄道小本川橋梁に次いで2番目の規模を誇ります。支間長は133.9mで、建設当時としては新幹線コンクリート鉄道橋として国内最長でした。橋梁のすぐ高崎側には、全長約2.3kmの丸子トンネルが接続しています。

新幹線が高速で走行できるよう、線路は可能な限り直線的な経路で設計されています。そのため、千曲川とは約40度の角度で交差しており、川の流れへの影響を最小限に抑えるため、橋脚は一本のみとなっています。この設計により、長大スパンのコンクリート鉄道橋が実現しました。

橋を支えるケーブルは、2面11段でハープ型に配置されており、これが「上田ハープ橋」という愛称の由来となっています。その美しい姿は上田盆地の広範囲から望むことができ、地域のランドマークとして親しまれています。また、鉄道愛好家にとっては絶好の撮影スポットとしても知られています。

歴史

1991年（平成3年）：北陸新幹線 軽井沢 - 長野間の工事が開始。
1996年（平成8年）：第二千曲川橋梁が竣工し、「上田ハープ橋」と命名。
1997年（平成9年）10月1日：北陸新幹線 高崎駅 - 長野駅間が開業し、第二千曲川橋梁の供用が開始。
2019年（令和元年）10月12日：台風19号（東日本台風）の影響により、橋梁上流付近の千曲川が氾濫。氾濫が発生した地点は、当時堤防の整備中でした。

周辺情報

第二千曲川橋梁の周辺には、歴史的な観光スポットや交通機関があります。

旧北国街道：かつての主要街道。
信濃国分寺：歴史ある寺院。
しなの鉄道線信濃国分寺駅：最寄りの駅。

関連情報

工事発注者：日本鉄道建設公団（現：鉄道建設・運輸施設整備支援機構）
受賞：土木学会田中賞（平成7年度）
橋梁所有者：鉄道建設・運輸施設整備支援機構
橋梁管理者：東日本旅客鉄道（JR東日本）

外部リンク

鉄道建設・運輸施設整備支援機構: 橋梁所有者
東日本旅客鉄道: 橋梁管理者
空から眺める千曲川・犀川 - 国土交通省北陸地方整備局千曲川河川事務所

もう一度検索