第六十四国立銀行

第六十四国立銀行

第六十四国立銀行は、明治時代に滋賀県大津市で設立された銀行です。地域の経済発展に大きく貢献しましたが、その歴史は意外と知られていません。ここでは、その設立から解散までの経緯を詳しく解説します。

設立の経緯

1878年（明治11年）7月、大津市と彦根市の有力者が共同で設立しました。当時の資本金は25万円でした。これは、当時の銀行としては比較的大きな規模であり、地域経済への期待の高さが伺えます。

第百三十三国立銀行の分離

設立から1年後の1879年（明治12年）4月には、当行より分離独立する形で、彦根市に第百三十三国立銀行が設立されました。この際、第六十四国立銀行の資本金は15万円に減少しました。これは、彦根における経済活動の活発化と、それに伴う金融ニーズの高まりを示唆しています。

大津銀行への改称

1898年（明治31年）6月、営業満期国立銀行処分法に基づき、第六十四国立銀行は大津銀行に改称しました。この法律は、国立銀行の営業満期後の取り扱いを定めたもので、多くの国立銀行がこの時期に普通銀行へと移行しました。

近江銀行への営業譲渡と解散

1908年（明治41年）1月、大津銀行は近江銀行に営業譲渡し、解散しました。近江銀行は、当時の滋賀県における有力な銀行であり、大津銀行の営業基盤を引き継ぐことで、さらにその規模を拡大しました。

まとめ

第六十四国立銀行は、短い期間ながらも、滋賀県大津市を中心とした地域経済の発展に貢献しました。その設立、分離、改称、そして解散という一連の出来事は、明治時代の金融制度の変遷を物語る上で重要な事例と言えるでしょう。

関連項目

* 国立銀行

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