第百三十五号哨戒特務艇

第百三十五号哨戒特務艇の概要

第百三十五号哨戒特務艇（だいひゃくさんじゅうごうしょうかいとくむてい）は、戦時中の日本海軍が運用した特務艇の一つであり、第一号型哨戒特務艇の53番艇として位置付けられていました。この艦艇は、太平洋戦争の終戦時にも残存しており、その後も様々な所属の下で掃海活動に従事しました。

艦歴の詳細

この艦艇は、マル戦計画の一部として計画された特務艇で、艦番号は第2121号艦型の135番艇としてスタートしました。1944年11月5日に艦名「第百三十五号哨戒特務艇」として命名され、第一号型哨戒特務艇の50番艇に位置付けられました。その後、呉鎮守府に本籍を置くことが決定しました。

1945年、艦艇は船体の概成が完了後、株式会社四国船渠工業所から呉海軍工廠に引き渡され、5月23日に竣工しています。この時点で再び呉鎮守府に本籍を定め、佐伯防備隊に編入されました。終戦を迎えた際には、徳山に所在し徳山防備隊に所属していました。

戦後、この艇は掃海活動に特化して任務が与えられ、1945年11月30日に海軍省が廃止されたため除籍されましたが、1945年12月1日に第二復員省が開庁することで新たに呉地方復員局に属する掃海艦として再編成され、「哨特第百三十五号」と改称されました。

その後の変遷として、1946年6月には徳山掃海部に、8月には大竹掃海部、1947年には下関掃海部に所属を変えました。1948年1月1日に復員庁が廃止されると、運輸省に移管され、同年5月1日からは海上保安庁に編入され「掃海船MS-21」と名づけられます。さらに、1948年8月20日には「哨特第一三五号 MS-21」としての呼称に改変されました。

朝鮮戦争の際には、日本特別掃海隊が派遣されたため、これに伴い本船も横須賀で予備船として待機。1951年12月1日には、新たに「まつしま MS-21」と改名されました。この後、1952年8月1日には保安庁警備隊に移管され、函館航路啓開隊第2掃海隊に編入されます。

1954年1月15日には大湊地方総監部函館基地隊第2掃海隊に編入され、その後も海上自衛隊の再編成や各部隊の変更により、様々な形態で活動を続けました。1957年9月1日には艇番号が「MSI-686」に改正され、1962年3月31日には支援船に編入され、船名も「特務雑船32号 YAS-32」へと変更されました。最終的には1963年には船種呼称が「特務船」に改正されるとともに、1964年3月31日には海上自衛隊から除籍されました。

参考資料

この艦艇に関する情報は、海軍や防衛関連の資料に基づいており、歴史的な背景を理解する上での重要なデータを提供しています。特に資料としては、昭和の戦史に関する文献や、日本海軍の艦艇史に関する書籍が存在します。

もう一度検索