第百三十四号哨戒特務艇

第百三十四号哨戒特務艇の歴史

第百三十四号哨戒特務艇は、日本海軍に属する特務艇であり、第一号型哨戒特務艇の52番艇にあたります。この艇は、太平洋戦争の終戦時にも残存し、戦後も掃海任務を果たし続けました。

計画と建造

この特務艇は、マル戦計画に基づいて建造された特務艇の1隻であり、艦名は第2254号艦で計画されていました。1944年11月5日に「第百三十四号哨戒特務艇」と命名され、第一号型の49番艇として定められました。呉鎮守府に所属し、1945年1月20日に船体が完成して、呉海軍工廠に引き渡されました。

その後、1945年2月26日に竣工を迎え、再度呉鎮守府を本籍とし、佐伯防備隊に編入されました。3月2日には、佐伯防備隊から外れながらも、連合艦隊第二十二戦隊第四監視艇隊に所属を移しました。

戦時活動

1945年4月には、鹿児島への進出を開始し、整備や訓練に従事しました。さらに、同年5月18日には第五特攻戦隊への編入が決まり、種子島への輸送任務を3回実施しました。6月15日には第七艦隊の指揮下に置かれ、掃海活動や対潜掃討を行う部隊として配属されました。このように、戦時中は多方面で活躍していましたが、7月1日には大阪警備府に編入され、より専門的な掃海、航路啓開、空襲監視に従事することとなりました。

終戦と戦後の従事

終戦時、艇は依然として残存していましたが、8月31日の時点で機関が運転不能となり、木津川船渠にて繋留されていました。戦後は掃海任務に従事し、11月30日に海軍省が廃止された際に除籍されました。その後、1945年12月1日に第二復員省の下で掃海艦に指定され、哨特第百三十四号として新たに名称が定められました。

1946年には復員庁により所属が阪神掃海部に変更され、6月にはこの部も改称されて神戸掃海部となり、最終的に1947年には下関掃海部に移されました。

1948年1月1日、復員庁が廃止された後は運輸省に移管され、5月1日に海上保安庁に編入。掃海船MS-20に改称され、8月20日には「哨特第一三四号 MS-20」として新たに命名されました。朝鮮戦争の際には、日本特別掃海隊第1掃海隊指揮官船として仁川沖の掃海任務にも従事しました。

1972年には再び名前を変更して「掃海雑船18号 YAM-18」となり、海上自衛隊から除籍されるまでその任務を全うしました。日本の海軍歴史の一端を担ったこの艇は、戦時と戦後を通じて重要な役割を果たしました。

参考文献

歴史を知るための主な資料として、海軍省や復員省の記録、また多くの書籍が存在します。これにより、歴史的な背景や経緯が詳細に追えることでしょう。

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