第百二号型駆潜特務艇

第百二号型駆潜特務艇の概要

第百二号型駆潜特務艇（だいひゃくにごうがたくせんとくむてい）は、かつて日本海軍に属していた駆潜特務艇であり、元々はオランダ海軍のアルジョエノ級沿岸掃海艇として建造されました。この艦艇は、1937年に建造され、主に沿岸での掃海任務に従事することを目的に開発されたため、比較的小型で、排水量は約80トンとなっています。日本軍の侵攻を受けた際、オランダ側にとって大きな損失だったスラバヤにおいて、これらの艇が自沈される運命にありましたが、それらは日本軍によって捕獲され、艦籍に編入されました。

捕獲と編入

日本軍の侵攻に際して、スラバヤで自沈していた102号や104号、109号、110号の4隻は日本により捕獲され、その後整備が行われました。特に118号については、建造中の船体が捕獲され、完成させるために工事が続けられました。これにより、オランダ海軍の掃海艇としての機能が日本海軍に引き継がれる形となりました。日本海軍が受け取ったこれらの艇は、小型のため大規模な艦隊護衛には使用されず、むしろ地域における防衛任務に投入されたと見られています。

戦没とその後

この型の艦艇のうち、終戦までに2隻は戦没し、残りの3隻はオランダ軍に接収されました。しかし、インドネシア独立戦争によって混乱が続き、その後の運命を辿ることとなります。捕獲された艦艇たちは、いずれもインドネシアの事情により失われてしまったという報告がされています。

同型艇の詳細

以下は第百二号型駆潜特務艇と同型の艦艇の詳細です。

• - 102号: 旧アルジョエノ（Ardjoeno）。1937年進水。1942年3月2日に自沈し捕獲され、7月10日に艦籍編入。その後、1945年初頭に沈没が推定されています。
• - 104号: 旧ガデー（Gadeh）。同じく1937年に進水し、1942年の自沈後に捕獲。10月15日に艦籍に編入され、1945年8月にバタビアで接収されました。
• - 109号: 旧カウィ（Kawi）。こちらも1937年進水で、自沈後の捕獲が行われました。12月20日に艦籍に編入され、1943年8月14日にバリクパパンでアメリカ軍の攻撃を受け沈没しています。
• - 110号: 旧ラウォエ（Lawoe）。進水は1937年。自沈した後に捕獲され、1942年12月20日に艦籍に編入され、1945年8月にスラバヤで接収。
• - 118号: 旧サラク（Salak）。1942年3月に建造中に捕獲。その後、1944年7月31日に艦籍に編入され、1945年8月にはスラバヤで接収されました。

結論

第百二号型駆潜特務艇は、日本海軍において独自の役割を果たしながらも、オランダ海軍の掃海艇としての歴史を受け継ぎました。これらの艦艇の運命は、戦争という過酷な状況を生き抜く中で多くの変化を遂げましたが、最終的にはインドネシアの独立の流れの中で消えてしまうという運命を辿りました。

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