バリクパパン

バリクパパンの概要

バリクパパン（インドネシア語：Balikpapan）はボルネオ島の東海岸に位置する港町で、インドネシアの東カリマンタン州に属します。この街は資源が豊富で、木材や鉱物、石油製品の輸出で知られています。また、バリクパパンには2つの主要な港、スマヤン港とカリアンガウ港、さらにスルターン・アジ・ムハンマド・スレイマン空港があり、これらが主要な交通手段となっています。新たなインドネシアの首都として、ヌサンタラの近くに位置しており、今後の発展が期待されている地域です。

地理

バリクパパンは丘陵地帯が85%を占め、残りの15%は海に面した平地です。丘陵はおおむね緩やかで、高さは隣接する谷よりも低い100m未満で、標高は海面から80m程度です。土壌は黄色がかった赤色のポドソルで、侵食されやすい特性を持っています。

歴史

バリクパパンの名前は、地元の伝説に由来しています。昔、ある王が自分の娘を敵から守るために海に投げ入れ、その娘が板の下に隠されて漁師に見つけられたことから名付けられました。1897年には石油が発見され、その後、多くのインフラ整備が行われました。1942年には、日本軍と連合軍の戦闘が発生し、都市は大きく破壊されましたが、その後、石油産業が復興し、経済が再び活気づきました。1965年以降はプルタミナが運営を行い、国際的な石油企業も集まるようになりました。

行政と人口

バリクパパンは、クタイ・カータナガラ地方、マカッサル海峡、プナジャム・パスール・ウタラ地方に接しています。スハルト政権下では天然資源の開発が進み、人口は増加を続けました。1970年代には、木材や石油の輸出が急増し、毎年7%の人口成長が見られました。

経済

この都市には、プルタミナやトタル、シェブロンといった国際的な多国籍企業が拠点を構えています。バリクパパン湾岸には、1922年に設立されたバリクパパン精油所があり、長い歴史があります。二つの主要な精油所は、ナフサ、灯油、ガソリンなど多様な石油製品を生産しています。

交通

スルターン・アジ・ムハンマド・スレイマン空港はインドネシアでも重要な空港の一つで、国内外のフライトがあります。この地域のハッジの出発地点としても知られています。また、スマヤン港も交通手段として利用され、スラバヤやマカッサルとの間でフェリーサービスがあります。格安航空会社の増加により、今では航空機利用が一般的ですが、船の利用も依然として存在しています。

姉妹都市

バリクパパンは、イランのバンダレ・アッバース、イタリアのトリエステと姉妹都市関係にあります。

首都移転

2019年には、インドネシア政府が首都をジャカルタからバリクパパン近郊に移転する計画を発表しました。新首都の名称は、2022年にヌサンタラと発表されました。

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