第1次佐藤内閣

第1次佐藤内閣の概要

第1次佐藤内閣（だいいちじさとうないかく）は、1964年11月9日から1965年6月3日までの約7か月間、佐藤栄作が第61代内閣総理大臣として率いた日本の内閣です。この内閣は、前内閣である第3次池田改造内閣が池田勇人の病気による退陣により総辞職したことを受けて発足しました。

内閣成立の背景

池田総理大臣の突然の退陣は、政治の場で重要な転機をもたらしました。在任期間が長かった池田内閣の後、佐藤栄作が後継として指名されたのは、新たなリーダーシップが求められていたためであり、彼の政権は自民党の内部でも注目されていました。

佐藤は、新しい政権の閣僚人事に着手しましたが、前任者の退陣理由を考慮して、前内閣のメンバーをほぼそのまま再任することにしました。これにより、閣僚の選定はスムーズに進みましたが、唯一、池田に士族した鈴木善幸内閣官房長官が再任を辞退したため、佐藤派の橋本登美三郎がその席に就任しました。

政策と活動

第1次佐藤内閣は、社会党からの質問が集まった衆議院予算委員会において、自衛隊の極秘研究「三矢研究」が暴露されるなど、波乱の幕開けを迎えました。この問題を受けて国会内では激しい議論が展開され、佐藤政権の信任が問われることとなりました。

政権の初期段階では、内政・外交にわたる重要な政策の立案と実施に取り組む必要がありました。特に、経済成長を促進するための施策は喫緊の課題で、内閣はそのための基盤を整えようとしました。

内閣の構成

第1次佐藤内閣の閣僚は以下のとおりです：

• - 内閣総理大臣：佐藤栄作（再入閣）
• - 副総理、スポーツ担当：河野一郎（再任）
• - 法務大臣：高橋等（再任）
• - 外務大臣：椎名悦三郎（再任）
• - 大蔵大臣：田中角栄（再任）
• - 文部大臣、科学技術庁長官：愛知揆一（再任）
• - 厚生大臣：神田博（再任）
• - 農林大臣：赤城宗徳（再任）
• - 通商産業大臣：桜内義雄（再任）
• - 運輸大臣：松浦周太郎（再任）
• - 郵政大臣：徳安実蔵（再任）
• - 労働大臣：石田博英（再任）
• - 建設大臣、近畿圏整備長官、首都圏整備委員会委員長：小山長規（再任）
• - 自治大臣、国家公安委員会委員長：吉武恵市（再任）
• - 行政管理庁長官、北海道開発庁長官：増原惠吉（再任）
• - 防衛庁長官：小泉純也（再任）
• - 経済企画庁長官：高橋衛（再任）
• - 内閣官房長官：橋本登美三郎（再入閣）
• - 総理府総務長官：臼井荘一（再任）
• - 内閣法制局長官：高辻正己
• - 内閣官房副長官（政務）：竹下登
• - 内閣官房副長官（事務）：石岡実（再任）

このように、内閣は多くの再任者を抱えることとなり、池田内閣の継続性を確保する形で、新たなスタートを切ることができました。

まとめ

第1次佐藤内閣は、佐藤栄作のリーダーシップのもと、長期間にわたる政権の源流を形成する重要な内閣でありました。内閣発足から間もなくして直面した問題や課題に対する対処が求められ、その後の日本政治に大きな影響を与えることとなります。

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