第1次吉田内閣

第1次吉田内閣の概要

第1次吉田内閣は、外務大臣であり貴族院議員でもある吉田茂が第45代内閣総理大臣に就任し、1946年5月22日から1947年5月24日までの期間にわたり日本の政権を担った内閣です。この内閣は、旧憲法下で天皇からの大命を受けて発足した最後の内閣となりました。以下に、内閣の人事や運営の背景を詳しく探っていきます。

内閣の人事と構成

第1次吉田内閣は1946年5月22日に発足し、1947年5月24日までその任期が続きました。在職期間は合計で368日となり、多くの重要な人事が行われました。

• - 国務大臣: 吉田内閣発足時に大臣が任命され、内閣書記官長や法制局長官などのポジションも続けて任命されました。これらの役職は1946年5月29日に決定され、その後の6月4日には政務次官と参与官も任命されました。

• - 内閣改造: 1947年に入ると、1月31日には内閣の国務大臣が再任され、また同月には内閣書記官長や法制局長官、政務次官、参与官が留任または新たに任命されました。憲法改正後も主要な役割は維持され、同年5月3日には多くの大臣がそのまま留任する体制が続きました。

政権発足の経緯

内閣発足の背景には、1946年4月10日に行われた戦後初の総選挙の影響があります。この選挙では日本自由党が141議席を得たものの過半数には及ばず、他の政党がキャスティングボートを握るという状況でした。選挙後、幣原喜重郎総理が進歩党に入党し政権を維持しようとしましたが、党内外の反発を受けて総辞職に至りました。

その後の混乱や選挙後の調整を経て、自由党の鳩山一郎が後継の総裁候補として選ばれましたが、GHQからの指令による公職追放が鳩山の進退を困難にしました。そこで、松平恒雄と吉田茂が候補として浮上し、最終的に吉田が総裁に選ばれることとなります。

内閣の政策と課題

吉田内閣は、施行された日本国憲法や第二次農地改革などの重要課題に取り組みましたが、国内では食糧問題が深刻化し、労働運動の高まりにより厳しい運営が求められました。

1947年4月には第23回衆議院選挙と第1回参議院選挙が行われ、与党は善戦したものの民主党が第一党に躍進しました。この結果、与党は政権維持のための連立を組み直す道を選ぶこととなり、ついには内閣は総辞職に追い込まれました。

結論

第1次吉田内閣は、昭和21年から22年にかけて日本の政治に重要な影響を与えた内閣であり、旧憲法の下での最後の内閣でありながら、戦後日本の民主主義形成に大きな役割を果たしました。彼らの運営は多くの課題を抱えながらも、その後の日本政治における基盤を築くこととなります。

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