第1空軍 (アメリカ軍)

第1空軍（First Air Force）について

第1空軍はアメリカ空軍の中でも特に重要な役割を果たす航空軍の一つです。この部隊は、アメリカ合衆国本土の防空業務を専任しており、作戦面ではアメリカ北方軍（NORTHCOM）の指導下に、部隊運営では航空戦闘軍団（ACC）の権限を受けています。

構成と指揮系統

第1空軍は、北北アメリカの防空を行う北方空軍（AFNORTH）の構成単位でもあり、同時に北アメリカ防空宇宙司令部との調整も行っています。その司令部はフロリダ州のティンダル空軍基地に位置しています。現在、その戦力の大部分は空軍州兵から成っており、北方空軍の司令官と兼任で第1空軍の司令官が予備役の中将によって任命されています。

歴史的背景

第1空軍の起源は1940年に遡ります。当初はアメリカ陸軍航空隊としてニューヨーク州で編成され、第二次世界大戦中には本土北東部の防空および対潜哨戒、及び訓練を主な任務としていました。

戦後の1946年にはアメリカ陸軍航空軍防空軍団に統合され、1947年のアメリカ空軍設立に伴い、その一部として移行しました。1948年には大陸航空軍団に独立した部隊に編成替えされ、以降空軍州兵や空軍予備役部隊の運用が行われるようになりました。しかし、1958年には一度編成解除されています。

再編成と任務の変遷

1968年には再度、アメリカ本土北東部の防空を担当する部隊として再編成されましたが、1969年には再度解散しました。1979年には航空宇宙防衛軍団の一部として再編され、空軍州兵への要撃機の移管や戦術航空軍団（TAC）の下での訓練を行うため、戦術航空軍団防空部（ADTAC）が設立されました。

1985年に第1空軍は再び姿を現し、ADTACの下での戦力提供および訓練に従事することとなります。1992年からは航空戦闘軍団の一部として機能を続けていますが、任務はこれまでと大きく変わることはなく、引き続きアメリカ本土の防空を担当しています。

現在の役割

第1空軍は、常に新たな脅威に対処するための準備を怠らず、訓練を重ねています。その多様な任務は、アメリカ本土の安全保障に対する重要な要素を成しており、空軍州兵からの強力な支援を受けつつ、職務を遂行しています。

このように、第1空軍はアメリカの安全を守るために長い歴史を有し、常に進化し続けている重要な部隊なのです。

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