航空戦闘軍団

航空戦闘軍団（ACC）の概要

航空戦闘軍団（Air Combat Command, ACC）は、アメリカ空軍の中でも特に重要な役割を果たす軍団です。1992年に設立され、空軍参謀本部に直結し、4つの主要航空軍を傘下に持っています。主な任務は、戦闘行為に参加するための航空戦力を提供し、航空機の運用を通じて戦わなければならない状況で直接的な支援を行うことです。ACCの司令部はバージニア州のラングレー空軍基地に位置しており、多様な航空機を駆使して様々な任務を遂行します。

任務と役割

ACCの主要な任務は、戦闘機や爆撃機、さらには偵察機を運用して、戦場で直接的な戦闘能力を提供することです。この軍団の能力は、アメリカの統合作戦において重要な役割を果たしており、統合戦力軍（USJFCOM）の一部として位置づけられています。各地域の統合軍の指揮を受け、フォース・プロバイダーとしての役割を持つため、ACCは他の軍種部隊と協力しながら作戦を展開します。

2011年にUSJFCOMが廃止された後、ACCの隷下部隊は、中央軍や南方軍などの各統合軍に統合され、引き続き重要な役割を果たしています。現在、航空戦闘軍団には106,000人以上の人員が所属しており、動員時には空軍州兵および空軍予備役からの部隊派遣も行われます。

設立と構成

ACCは設立時に、戦術航空軍団から戦闘機や攻撃機を、戦略航空軍団から爆撃機を受け継ぎ、また軍事空輸軍団からもいくつかの部隊を統合して編成されました。これにより、多様な航空機がACCの戦闘能力を支える要素となっています。加えて、ACCは2018年にサイバー戦を担当する第24空軍を隷下部隊として編成し、これによりサイバー分野においても戦力を増強しました。特に2019年には、第24空軍と第25空軍を統合し、第16空軍が設立され、サイバー戦の強化に努めています。

主要部隊

ACCの主要な構成部隊には以下のものがあります：

• - 第1空軍（北方空軍）：北米の防衛を担う重要な部隊で、緊急事態に迅速に対応します。
• - 第9空軍（中央空軍）：中東やアフリカにおける作戦をコーディネートし、戦闘機と支援機を運用します。
• - 第12空軍（南方空軍）：南アメリカ地域での航空作戦を担当します。
• - 第16空軍（サイバー軍）：サイバー戦争の情報収集、偵察、作戦を行い、デジタル空間での攻撃に対応します。

このように、航空戦闘軍団はアメリカ空軍の中核的存在として、国防に貢献し、世界中の戦場で重要な役割を果たしています。

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