第142師団 (日本軍)

第142師団について

第142師団は、太平洋戦争末期の1945年（昭和20年）1月20日に策定された帝国陸海軍作戦計画大綱に基づき、本土決戦に備えるために急遽編成された54個師団の一つです。この師団は、第一次兵備として2月28日に編成が命じられた16個の沿岸配備師団の一つに数えられます。

編成と配置

第142師団は仙台で編成され、第11方面軍の戦闘序列に組み込まれました。宮城県黒川郡吉岡町に司令部を置き、仙台湾および石巻湾沿岸の防衛を主な任務としました。沿岸配備師団としての役割を果たすため、防衛陣地の構築に力を注ぎ、本土決戦に備える中で終戦を迎えることになります。

師団の概要

歴代師団長

寺垣忠雄 中将：1945年（昭和20年）4月1日 - 1945年8月25日
小泉恭次 予備役中将：1945年（昭和20年）8月25日 - 終戦

参謀長

山之口甫 中佐：1945年（昭和20年）4月1日 - 終戦

最終所属部隊

歩兵第405連隊（仙台）：平沢喜一大佐
歩兵第406連隊（山形）：太田軍蔵大佐
歩兵第407連隊（若松）：坂元宗治郎大佐
歩兵第408連隊（仙台）：鈴木忠大佐
第142師団速射砲隊
第142師団噴進砲隊
第142師団輜重隊
第142師団通信隊
第142師団兵器勤務隊
第142師団野戦病院

第142師団は、沿岸部の防衛を担うために編成された師団であり、その編成は、当時の日本の国防戦略における本土決戦への備えを反映しています。これらの部隊は、それぞれの役割を果たすべく訓練を受け、沿岸防衛の強化に努めました。

参考資料

外山操・森松俊夫編著『帝国陸軍編制総覧』芙蓉書房出版、1987年。
秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年。
福川秀樹『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年。
外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。

関連項目

決号作戦
第一次兵備 - 第二次兵備 - 第三次兵備
沿岸配備師団 - 機動打撃師団
根こそぎ動員
大日本帝国陸軍師団一覧

これらの関連情報も併せて参照することで、第142師団が置かれた状況や役割について、より深く理解することができます。

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