第155師団 (日本軍)

第155師団について

第155師団は、1945年（昭和20年）1月20日に策定された帝国陸海軍作戦計画大綱に基づき、本土決戦に備えるべく急遽編成された54個師団の一つです。この師団は、第一次兵備として同年2月28日に編成が命じられた16個の沿岸配備師団の一つに数えられます。

編成と配置

第155師団は、香川県の善通寺で編成され、第55軍の戦闘序列に組み込まれました。これは、本土防衛を目的としたもので、沿岸部での戦闘を想定した配置となっています。

歴代師団長

師団長には、岩永汪中将が1945年4月1日に着任し、終戦までその任を務めました。師団の作戦立案や指揮を担う参謀長には、松尾新一中佐が同じく1945年4月1日に就任しています。

最終所属部隊

第155師団の主要な所属部隊は以下の通りです。

歩兵第449連隊（丸亀）：連隊長は青山熊吉大佐
歩兵第450連隊（徳島）：連隊長は下村肇大佐
歩兵第451連隊（高知）：連隊長は森田豊秋大佐
歩兵第452連隊（丸亀）：連隊長は山本孝男中佐
第155師団速射砲隊
第155師団砲兵隊
第155師団輜重隊
第155師団通信隊
第155師団兵器勤務隊

これらの部隊は、それぞれの地域で防衛任務に当たるとともに、師団全体の戦闘能力を支える役割を担っていました。

参考文献

第155師団に関する情報は、以下の文献に詳しく記載されています。

外山操・森松俊夫編著『帝国陸軍編制総覧』芙蓉書房出版、1987年
秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年
福川秀樹『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年
外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年

これらの文献は、師団の編成や人事に関する詳細な情報を得る上で重要な資料です。

関連事項

第155師団に関連する項目は以下の通りです。

決号作戦: 本土決戦計画の総称です。
第一次兵備: 第155師団が編成された際の兵備計画です。この他に第二次兵備、第三次兵備が存在します。
沿岸配備師団: 本土沿岸部での防御を目的とした師団です。第155師団もその一つです。
機動打撃師団: 機動力を重視した師団です。
根こそぎ動員: 戦時中の人的資源を最大限に活用するための動員体制です。
大日本帝国陸軍師団一覧: 大日本帝国陸軍の師団に関する一覧です。
野中広務: 終戦時に歩兵第452連隊に所属していました。

まとめ

第155師団は、太平洋戦争末期という非常に厳しい状況下で、本土決戦に備えるために急遽編成された師団です。その存在は、当時の日本の軍事体制や、本土防衛に対する強い決意を示すものと言えるでしょう。短期間での編成であったにもかかわらず、地域防衛の重要な役割を担っていました。

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