第156師団 (日本軍)

第156師団について

第156師団は、1945年（昭和20年）1月20日に策定された帝国陸海軍作戦計画大綱に基づき、本土決戦に備えるべく急遽編成された54個師団の一つです。その中でも第一次兵備として、2月28日に編成された16個の沿岸配備師団の一つに位置付けられます。

編成と配置

師団は福岡県の久留米市で編成され、第57軍の戦闘序列に組み込まれました。これは、本土への侵攻に備え、沿岸地域に部隊を配置するという戦略的な意図によるものです。

歴代師団長

樋口敬七郎 中将：1945年（昭和20年）4月1日 - 終戦

参謀長

高橋忠道 中佐：1945年（昭和20年）4月1日 - 終戦

最終所属部隊

師団は以下の連隊と部隊で構成されていました。

歩兵第453連隊（福岡）：成五一大佐
歩兵第454連隊（大村）：秋富勝次郎大佐
歩兵第455連隊（久留米）：大江一二三大佐
歩兵第456連隊（久留米）：古賀恒大佐
第156師団砲兵隊
第156師団速射砲隊
第156師団輜重隊
第156師団通信隊
第156師団兵器勤務隊
第156師団野戦病院

これらの部隊は、師団の戦闘能力を支えるために、それぞれ異なる役割を担っていました。

関連事項

第156師団は、本土決戦を想定した「決号作戦」の一環として編成された部隊であり、その編成は「第一次兵備」の一部でした。また、「沿岸配備師団」として、侵攻してきた敵軍を迎え撃つ役割を持っていました。この背景には、動員可能な人員を最大限に活用する「根こそぎ動員」の思想がありました。

参考資料

以下の文献は、第156師団に関する理解を深めるのに役立ちます。

外山操・森松俊夫編著『帝国陸軍編制総覧』芙蓉書房出版、1987年。
秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年。
福川秀樹『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年。
外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。

これらの文献は、師団の編成、人事、作戦など、多角的な視点から第156師団を捉える上で重要な情報源です。

関連項目

決号作戦
第一次兵備 - 第二次兵備 - 第三次兵備
沿岸配備師団 - 機動打撃師団
根こそぎ動員
* 大日本帝国陸軍師団一覧

これらの関連項目は、第156師団が置かれた状況や、当時の軍事戦略を理解する上で、より深く理解するのに役立ちます。

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