第173空挺旅団 (アメリカ軍)

第173空挺旅団戦闘団

第173空挺旅団戦闘団（173rd Airborne Brigade Combat Team）は、アメリカ陸軍において特に優れた機動力を持つ独立した旅団です。陸軍の他の組織の傘下には属さず、即応部隊として戦略的な任務に対応します。

概歴

大戦期

第173歩兵旅団は1915年にアーカンソー州で、87師団の一部として誕生しました。1918年にフランスに配備されるものの、戦闘に参加することなく帰国し、1年後の1919年に解散。この旅団はその後、1921年に再編成されました。第二次世界大戦中は第87偵察隊として戦闘に参加し、1944年から欧州戦線で活動しましたが、戦後再び予備役に戻りました。1951年には編成が解除されます。

1960年代－1970年代

1960年代のROAD計画に基づいて、旅団は1963年に沖縄で再編成されました。この際、空挺作戦や機甲部隊の訓練が行われ完璧な陸軍部隊として機能。特にベトナム戦争においては、1965年から1967年にかけて数々の戦闘任務に従事し、その勇敢な戦いぶりから多くの勲章を受けています。ベトナムでの展開期間中には多くの犠牲者を出しながらも、様々な作戦を成功させました。

1990年代－現代

1990年代後半には再度活性化され、イタリアに配備されます。2003年にはイラクの自由作戦に参加し、特にノーザン・ディレイ作戦では空挺降下を実施しました。2004年から2005年にはアフガニスタンへの派遣が行われ、拠点の維持・治安活動にも従事しました。近年では、引き続きアフガニスタンやイラクでの任務に従事しています。

現在の編制

第173空挺旅団は、欧州における空挺戦略部隊として機能し、約3,300人の兵士で構成されます。その編成は司令部中隊をはじめ、数つの歩兵大隊や支援部隊で構成されており、全員が空挺資格を有しています。これにより、アメリカ陸軍の中で唯一の独立空挺旅団戦闘団として特異な地位を確立しています。特に第143歩兵連隊の第1大隊は、最新の軍事任務に参加しながら訓練を重ねています。

このように、艱難辛苦を乗り越えてきた第173空挺旅団戦闘団は、機動性と戦闘能力に優れ、様々な国際的な任務において活躍し続けています。

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