第19代総選挙 (大韓民国)

韓国第19代総選挙の概要

2012年4月11日に行われた第19代総選挙は、韓国の国会議員を改選する重要な選挙でありました。この選挙は、1948年5月の初代総選挙から数えて19回目にあたりますが、韓国では選挙回数を「第○代」と表記し、一般的には「総選」（총선）と呼称されます。今回の選挙の大きな特徴として、改正された公職選挙法により、国外居住者の在外投票が初めて可能となった点が挙げられます。

選挙の背景と目的

選挙は、国会議員の任期4年が満了したことに伴い実施されました。この間、李明博大統領の政権運営に対する評価も試されることになり、同年12月に控える大統領選挙の前哨戦としての性格もありました。このため、当選者の選出や票の動向が後の大統領選挙に影響を及ぼすことが懸念されていました。

本選挙では、与党のセヌリ党と野党の民主党、統合進歩党といった主要政党が激しく競い合い、その議席数や政策に対する有権者の評価が注目されました。特に、民主党は「李明博政権への審判」を争点にしており、進步系野党が連帯して候補者を一本化する試みも見られました。

選挙日程と投票

選挙に向けてのスケジュールは、2011年12月に予備候補登録が開始され、立候補者の登録は2012年3月22日から23日にかけて行われました。在外投票は3月28日から4月2日に実施され、投票日は4月11日でした。一般的な投票時間は午前6時から午後6時までで、全体で40,205,055名の有権者が登録され、その中には在外韓国人も含まれていました。

選挙制度

この選挙は小選挙区比例代表並立制を採用しており、地域区選挙では最多得票を得た候補が当選し、比例代表では政党に投じられた票数に基づいて議席が配分されます。合計で300議席が用意され、地域区が246議席、比例代表が54議席に設定されていました。投票方法は2票制で、候補者と政党にそれぞれ票を投じる形式です。

主な政党と候補者

この選挙において注目を集めた政党には、与党のセヌリ党、野党の民主統合党、自由先進党、統合進歩党が含まれています。特に、民主党と進歩党は協力し合って選挙戦に臨みましたが、候補者数が前回よりも減少したことも影響し、全体的に競争は緩やかでした。

投票結果

投票の結果、与党セヌリ党は152議席を獲得し依然として過半数を維持しましたが、選挙前よりも議席を減らしました。一方、民主党は127議席に増やし、進歩党は13議席で前回を上回りましたが、選挙においては勝利には至りませんでした。また、全体の投票率は54.3％で、これは過去最低であった前回を上回るものの、年代別では20代後半の投票率が特に低いという結果が出ました。

今回の選挙は、韓国における国政選挙の重要なイベントであり、特に在外国民の投票が可能となったことは、今後の選挙にも大きな影響を与えることになるでしょう。

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