第2次山縣内閣

第2次山縣内閣

第2次山縣内閣は、山縣有朋が第9代内閣総理大臣に任命されてから約二年間、1898年11月8日から1900年10月19日までの間、日本の内閣を指導した。特筆すべきは、組閣から総辞職に至るまで閣僚の交代が一度もなく、これは日本の歴代内閣の中でも最長の連続在任期間（711日）として記録されている。

人事と安定性

1898年に発足したこの内閣では、国務大臣が同年11月8日に任命され、在職日数は711日に達しました。この第2次山縣内閣はその安定性を重視し、閣僚人事においても一貫したメンバーで構成されました。このことは、当時の日本政治の混乱を考えると、特筆に値します。前内閣の総辞職による政権交代の際、山縣が選任されたことは、彼が持つ薩長藩閥の影響力を象徴しています。

内閣の経緯と政策

第2次山縣内閣は、先代の大隈内閣が政権運営において憲政党との連携を図った結果、党内の対立が激化し、最終的に総辞職に追い込まれた流れの中で登場しました。当初、山縣内閣は議会において超然主義を宣言し、旧自由党（新・憲政会）との接近を試みましたが、憲政党の閣僚ポストの要求には応じず、一定の距離を保ちました。この立ち位置が後の安定した政権運営に寄与しました。

内閣はまた、幾つかの重要な政策を実施しました。地租については、議会の動揺を引き起こした過去の議論を踏まえ、妥協策を講じて4%を3.3%に引き下げることに成功し、税制改革を通じて一定の安定を図りました。この時、重点的に取り組まれたのが文官任用令です。これは政治的任用が高級官僚にまで広がり、行政の混乱を招いたことを受け反発を招きましたが、妥協点を見出すことで、一定の合意を形成しました。

軍事面では、特に軍部の関与を遠ざけるために、現役武官制を導入し、政治と軍事の分離を図る試みを行いました。衆議院議員選挙法の改正も重要で、選挙制度を見直し、選挙権の条件を緩和しました。

外交と軍事展開

内閣の期間中、国際的な出来事もありました。その一つが1900年の北清事変で、義和団の暴動に対する対応として、陸軍を派遣する決定が下されました。これは国際的な協力の中で日本の軍事力を示す機会となり、結果として日本の外交姿勢を強固にしました。

結末と影響

1900年、山縣内閣は伊藤博文に政権を譲る形で総辞職し、伊藤が新党を結成する道を開きました。内閣の交代は日本の政党政治において大きな意味を持ち、若干の混乱の中にも新たな権力関係を生み出すことになりました。山縣内閣が築いた安定性は、後の内閣にも影響を与え、政治の流れを変える重要な一歩となりました。

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