第212師団 (日本軍)

第212師団

第212師団は、1945年（昭和20年）1月20日に策定された帝国陸海軍作戦計画大綱に基づき、本土決戦に備えて急遽編成された54個師団の一つです。このうち、第二次兵備として4月2日に編成が命じられた8個の機動打撃師団の一つに数えられます。

沿革

1945年4月2日、福岡県久留米で編成が命じられた第212師団は、第16方面軍の戦闘序列に編入されました。宮崎県都農に駐屯し、連合国軍の九州南部上陸作戦に備えていましたが、連合国軍の九州南部上陸は実現せず、そのまま終戦を迎えました。

師団概要

第212師団は、本土決戦に備え、機動力を重視した機動打撃師団として編成されました。しかし、連合軍の上陸作戦がなかったため、実戦を経験することはありませんでした。師団は、歩兵連隊を主体に、山砲兵連隊、迫撃砲連隊、速射砲隊、機関砲隊、工兵隊、輜重隊、通信隊、兵器勤務隊、野戦病院などから構成されていました。

歴代師団長

桜井徳太郎 少将：1945年（昭和20年）4月30日 - 終戦

参謀

戸次俊雄 少佐：不詳 - 終戦
鈴木通葆 少佐：不詳 - 終戦

最終所属部隊

歩兵第516連隊（久留米）：金田高秋中佐
歩兵第517連隊（福岡）：東昇中佐
歩兵第518連隊（大村）：松倉民雄中佐
山砲兵第212連隊（久留米）
迫撃第212連隊（久留米）：永田敏夫中佐
第212師団速射砲隊：石田春暢少佐
第212師団機関砲隊：西田応吉少佐
第212師団工兵隊：押川一美少佐
第212師団輜重隊：松永参郎少佐
第212師団通信隊：三砂安紀少佐
第212師団兵器勤務隊
第212師団野戦病院

脚注

[参考文献]

外山操・森松俊夫編著『帝国陸軍編制総覧』芙蓉書房出版、1987年。
秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年。
福川秀樹『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年。
外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。

[関連項目]

決号作戦 - 本土決戦
第一次兵備 - 第二次兵備 - 第三次兵備
沿岸配備師団 - 機動打撃師団
根こそぎ動員
大日本帝国陸軍師団一覧

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