第25回衆議院議員総選挙

第25回衆議院議員総選挙

1952年（昭和27年）10月1日に行われた第25回衆議院議員総選挙は、戦後日本における重要な政治的出来事の一つです。この選挙は、新たに制定された公職選挙法のもとで初めて実施された総選挙で、衆議院議員選挙法と参議院議員選挙法を統合したものでした。この選挙において、地方自治体の首長や教育委員の公選制が導入されましたが、教育委員公選制は1956年に廃止されることになります。

今回の選挙では、与党の自由党が240議席を確保し、過半数である234議席を辛うじて上回る結果となりました。しかし、与党と野党の対立状況は激しく、政界の勢力が伯仲していました。日本共産党は、1950年の問題を受けた派閥の分裂などにより支持を失い、公認候補が全員落選する痛手を被りました。

この選挙の背景には、サンフランシスコ平和条約の発効があり、公職追放令が解除されたことで多くの政治家が復帰可能となりました。結果として、彼らの多くが当選し、国政に戻ることとなりました。

選挙データ

• - 内閣：

- 選挙時: 第3次吉田内閣 第3次改造内閣（第49代）
- 選挙後: 第4次吉田内閣（第50代）

• - 解散日: 1952年8月28日（抜き打ち解散）
• - 公示日: 1952年9月5日
• - 投票日: 1952年10月1日
• - 改選数: 466
• - 選挙制度: 中選挙区制
• - 有権者数: 46,772,584（男性：22,312,761　女性：24,459,823）
• - 投票率: 76.43%（前回比2.39%）

党派別当選者内訳

• - 自由党: 52名（初当選）
• - 改進党: 10名（初当選）
• - 日本社会党（左派）: 25名（初当選）
• - 諸派: 7議席

最年少当選者として記録されたのは、左派の辻原弘市で、29歳8ヶ月でした。一方で最高齢当選者は、無所属の尾崎行雄で93歳9ヶ月という記録も残りました。

また、大騒動が予想された衆議院議長選挙では、自由党の大野伴睦が244票を得て当選しました。副議長には、自由党の岩本信行が就任します。

選挙後の影響

この選挙は、戦後日本の政治における重要な転換点となり、与党自由党が政権を維持し続けましたが、同時に野党間の競争が激化する結果となりました。また、選挙後には、新たな政治的実験や試行が期待されることとなります。

選挙結果を踏まえた政局は、今後の日本の政治における課題や変化を示すものであり、特に特別国会の開催に向けて準備が進められます。国会は1952年10月24日から開始され、議長や内閣総理大臣の選出が行われました。

このように、1952年の総選挙は戦後日本における政治の成り立ちを大きく揺さぶる出来事となり、新たな政治的風景を形作る一歩ともなったのです。

もう一度検索