第3回ジャパンカップ

第3回ジャパンカップの概要

1983年11月27日に開催された第3回ジャパンカップは、競馬ファンにとって特別な意味を持つレースとなりました。この大会は、日本と海外の名馬が一堂に会し、競い合う場としての地位を確固たるものにしつつありました。出走馬には、国内の強豪を含む多彩な顔触れが揃い、それぞれに期待が寄せられました。

出走馬の動静

今回のジャパンカップでは、地方競馬から1頭の出走枠が設けられることが決まりました。フランスからは前年の大会で2着となった「オールアロング」が出走を表明し、さらに「エスプリデュノール」もその名を連ねました。前者は凱旋門賞を勝利した実績を持ち、後者も多くの競走で好成績を収めていました。

イギリスからは、初出走となる「ハイホーク」が招待され、イタリアからは両方の名誉を重んじる「チェリオルーフォ」が出場します。西ドイツの「トンボス」や、アイルランドの「スタネーラ」なども参加し、アメリカからは「エリンズアイル」と前年の勝ち馬「ハーフアイスト」という2頭の注目馬が出場することになりました。カナダの「カナディアンファクター」、オセアニアからの「マクギンティ」も名を連ね、特に彼は中距離GIでの圧倒的な成績が光ります。

日本の競馬界では、中央競馬の強豪たちが集結し、特に天皇賞優勝馬である「キョウエイプロミス」、「アンバーシャダイ」、「メジロティターン」などが出走。さらに、宝塚記念を制した「ハギノカムイオー」、天皇賞で人気を集めた「タカラテンリュウ」も期待されました。また、地方競馬からは「ダーリンググラス」が招待され、その実力が試されることになりました。

競走施行時の状況

日本馬の中では、ミスラディカルが補欠の立場から出走のチャンスを得ました。多くの記者から注目を浴びていた三冠馬「ミスターシービー」が出場しなかったことに対して、各国のメディアから批判が寄せられ、高松調教師は自信を持って「ウチのキョウエイプロミスが最強」と反論しました。この自信の裏には、前回の天皇賞での圧勝があったのです。

外国馬も多彩に揃いましたが、特にアメリカからの2頭、フランス、アイルランド、イギリスなど各国から1頭ずつが参戦します。しかし、スタネーラは健康上の問題を抱え、レースへ向けての調整に苦労しました。最終的に、オールアロングが直前に出走を辞退する事態もありました。

出走馬と枠順

レースは晴れた良馬場で行われました。出遅れたハイホークを尻目に、逃げ宣言をしたハギノカムイオーが先頭に立ちました。レースの進行は、1000メートルを59.1秒で通過するハイペースで始まりましたが、やがてハギノカムイオーはペースを落とし、他馬との大差を保ったまま進みました。

しかし、第4コーナーに差し掛かる頃には、ハギノカムイオーが追いつかれ、エスプリデュノールが先頭に立ちました。続いて、マクギンティやアンバーシャダイが迫ってきます。その時点で、スタネーラとキョウエイプロミスが並びかけ、坂を登った先でスタネーラが先に抜け出しました。

ゴールラインを制したのはスタネーラで、惜しくも日本馬によるジャパンカップ初制覇はならず、キョウエイプロミスはその後、競走能力を失う怪我を負い、長い競馬生活を終了しました。

競走結果

競走の結果、各馬の配当金は以下の通りとなりました。

• - 売得高合計: 5,651,473,900円
• - 賞金:

- 1着: 72,000,000円
- 2着: 29,000,000円
- 3着: 18,000,000円
- 4着: 11,000,000円
- 5着: 7,200,000円

第3回ジャパンカップは、数々のドラマと共に、日本競馬の歴史に名を刻むこととなりました。

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