第3回高松宮杯

1973年6月24日、中京競馬場では第3回高松宮杯が開催されました。当日は天候に恵まれ、絶好のコンディションの中、レースはスタートしました。

発走時刻、馬場状態、そして前評判などを含め、レース当日の状況を詳細に見ていきましょう。中京競馬場の馬場は良馬場、天気は晴れ。まさに絶好のレース日和となりました。単勝1番人気は、前年の天皇賞（春）を制し、前走アメリカジョッキークラブカップで2着に入ったベルワイドでした。2番人気には、前走宝塚記念を勝利したハマノパレード、続く3番人気はフセノスズラン、4番人気はシンザンミサキと、実力馬が上位人気を集めました。

出走馬と枠順は、当時の競馬専門誌や記録を参照することで詳細が確認できます。これらの情報から、それぞれの馬の能力や、枠順がレース展開にどう影響したかを分析することができます。

レース展開は、序盤から波乱含みの展開となりました。スタートでは、ベルワイドがやや出遅れましたが、他の馬たちはまずまずのスタートを切ります。9番枠のハマノパレードは、外から内へ切れ込み、宝塚記念で見せた積極的なレース運びを再現するかのように、先頭に立ちます。

ハマノパレードの逃げに対し、関東からの遠征馬であるタケデンバードが2番手につけ、その後にシンザンミサキ、ベルワイド、グットキラメキといった有力馬が続きます。各馬の脚質や騎手の戦略が、この時点で既にレースの行方を大きく左右する要素となっていたと言えるでしょう。

最終コーナーを先頭で通過したハマノパレードは、2番手のタケデンバードを突き放し、勝利目前かと思われました。しかし、運命のいたずら、残り150メートル地点で、ハマノパレードは転倒してしまいます。このアクシデントにより、それまで2番手を追走していたタケデンバードがそのまま1着に。1番人気のベルワイドは、シンザンミサキを交わせるも3着に終わり、枠連は万馬券という大波乱の結末を迎えました。

このレースにおけるハマノパレードの転倒は、多くの関係者に衝撃を与えました。競走後の診断の結果、左第一関節脱臼などの重傷であることが判明。残念ながら、ハマノパレードは予後不良と診断され、その輝かしい競走生活に幕を閉じました。ハマノパレードのその後については、ハマノパレードに関する資料でより詳細に知ることができます。

第3回高松宮杯は、好天に恵まれた中、予想をはるかに超える波乱の展開で幕を閉じました。1番人気の敗北、逃げ馬の転倒、そして万馬券という結果。このレースは、競馬の予測不可能性と、一瞬の出来事が結果を大きく左右するドラマ性を改めて私たちに見せつけたと言えるでしょう。また、このレースは、競走馬の命の尊さと、競走馬を取り巻く人々の葛藤も私たちに突きつけました。

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